ブラタモリ#256「東京・世田谷」の初回放送は2023年12月02日
桜新町をはじめとした「世田谷」をブラタモリがとり上げてくれるとのこと。
さっそくNHKブラタモリの予告サイトのページをSNSでシェアさせていただきました。
NHKブラタモリサイトの「ブラタモリ#256『東京・世田谷』」紹介ページには、以下のような紹介文が掲載されています。
「東京・世田谷~なぜ人は世田谷に住みたくなる?~」
今回の舞台は東京・世田谷。サザエさんの町・桜新町は住宅街の先駆け?世田谷には中世のお城が?タモリさんがブラブラ歩いて解き明かす▽田園調布より早い!桜新町のY字路から分かる大正時代の都市計画
桜新町のY字路とはいったいどういうことなのでしょう?
以下の目次に沿って解説します。
- ブラタモリ#256「東京・世田谷」の初回放送は2023年12月02日
- サザエさん通りの桜新町交番を「要」とするY字路
- 桜新町交番の脇にたつ「信託住宅発祥地」の碑
- 新町住宅地とは?
- 姉妹社の倉庫・配送センター跡地に建てられた長谷川町子美術館
サザエさん通りの桜新町交番を「要」とするY字路
桜新町のY字路とは、おそらく”サザエさん通りの桜新町交番を「要(かなめ)」とするY字路”のことです。
このY字の交差点から深沢八丁目方面に続いている桜並木に囲まれた区画は、明治45年(1912年)から大正2年にかけて整備された「新町住宅地(新町分譲地)」の名残りです。
当時は国道246号線(新道)がなかったので、この「新町住宅地」の区画は「国道で分断」されていない状態でした。
現在は、246のシズラー桜新町店のある交差点(信号)と、同じく246のセブンイレブンサザエさん通り(三河屋)店がある交差点(信号)で、この区画が国道246号線により分断されています。
「新町分譲地・新町住宅」の区画へクルマで来訪される際は、この246沿いにある「シズラー桜新町店」と「セブンイレブンサザエさん通り店」を目印・ナビポイントとすることをお勧めします。ただし、この桜並木は桜新町交番を起点とする一方通行のロータリー構造ですので、このナビポイントにおける246号線からの右折・左折の際には、右折禁止・左折禁止の規制に要注意です。
桜新町交番の脇にたつ「信託住宅発祥地」の碑
桜新町交番のあるY字の交差点には、かつては「新町住宅地」に入るゲートが存在していたとのこと。現在は、交番の脇(「長谷川町子美術館」の北東「桜新町区民集会所の生垣」)に「信託住宅発祥地」と刻まれてた石碑があり、当時を忍ぶことができます。
新町住宅地とは?
新町住宅地に関しては、世田谷区の公式サイトやwikipediaを引用します。
明治末期以降、居住環境の悪化した都心部に代わり、郊外の住宅地開発が進められるようになり、そのさきがけとなったのが新町の住宅地でした。
明治40年に玉川電気鉄道の三軒茶屋~玉川間の開業に伴い、新町駅(現在の桜新町駅)前の旧大山街道から南に引き込み道路をつくり、その先に環状道路を数本設け、それらをはしご状の道路で連絡する形で住宅地が整備されたものです。開発の主体となったのは、東京信託株式会社で、農地であった駒沢村深沢、玉川村下野毛飛地の山林約23万平方メートルを買収し、大正元年から宅地を造成し、大正2年より新町住宅地として分譲を始めました。
新町住宅(しんまちじゅうたく)とは、東京信託株式会社により大正2年より新町に開発された東京における初の郊外型住宅分譲地。
現在の東京都世田谷区桜新町、深沢の一部に当たる。・・・
場所は大山街道に敷設された玉電桜新町駅の南側に広がる、当時の駒沢村および玉川村の一部を含む「世田谷新町」一帯。(現在の住所で言う桜新町および深沢の一部)
東京市中の商人や、多くの著名人、軍人、事業家などが、交通の便が良く、西方の眺望のよい新町住宅地に別荘などとして居を構えた。
「東京の軽井沢」とも称され、分譲地内の道路の両側には桜の木が千本以上植えられた。
「別荘」「東京の軽井沢」というと、高級住宅地である深沢八丁目・桜新町一丁目の現在のイメージとはかけ離れている感があります。
ただ、当時は「二子新地・二子玉川」が歓楽街だったことや、現在の駒沢公園や玉川野毛町公園(野毛大塚古墳の周り)にはゴルフ場が存在していたこと、西方(丹沢や富士山を望む)の眺望がよいこと、呑川の水源のひとつでもある湧水が多いことなど、「東京の軽井沢」とよばれた要因として思い当たる節があります。
姉妹社の倉庫・配送センター跡地に建てられた長谷川町子美術館
故・長谷川町子さんの著作を刊行していた姉妹社の所在地は、旧・世田谷区新町三丁目515番地と書籍に記載されています。現在の住居表示でいうと世田谷区桜新町2丁目25番○号あたりです。当初は国道246号線の旧道(旧大山街道)の北側にお住いだったということでしょうか?
一方、桜新町交番を要とするY字路付近に存在する長谷川町子美術館は、(長谷川町子さんが生前居住されていた場所にほど近い)姉妹社の書庫・流通センター跡地(所在地:東京都世田谷区桜新町1丁目30番6号)に建設されました。
近隣には「長谷川町子記念館」「桜新町一丁目緑地(通称:サザエさん公園)」もあります。
桜新町の歴史については、以下のページもありますので、よろしかったらご覧ください。