現在は「X」という名称になりましがTwitterとは、小鳥の鳴き声を意味する英語tweet
から命名されたSNSです。いまでこそ「X」はSNSですといっても違和感なくなってきましたが、Twitterのローンチ時期は、ミニブログとかマイクロブログと呼ばれていたことを懐かしく思い出されます。
今回の「生き物にまつわる言葉を深掘り」のテーマは、「さえずり」です。
「さえずり」の意味などについて、以下の目次に沿って深掘りしてみました。
「さえずり」とは?
「デジタル大辞泉(小学館)」によると、さえずりの意味は、以下のように説明されています。
さえずり〔さへづり〕【×囀り】 の解説
1 鳥などがしきりに鳴くこと。狭義には、繁殖期の鳥が特別な鳴き方をすること。また、その声。《季 春》「—をこぼさじと抱く大樹かな/立子」→地鳴き2 舞楽で、舞人が舞いつつ漢文の詞章を朗詠すること。また、その詞章。中世以後は絶え、無言で舞われるが、その部分の舞の手。てん。→詠 (えい)
3 クジラの舌のこと。刺身や鍋の具などにする。
4 地方の人や外国人などが、聞き取りにくい言葉でしゃべること。また、その言葉。
「鵜飼 (うかい) ども召したるに、海人 (あま) の—おぼし出でらる」〈源・松風〉
出典:デジタル大辞泉(小学館)
鳥の鳴き声の種類
鳥の鳴き声は、その種類や状況によって実に様々です。大きく分けると、以下の2種類に分類できます。
- さえずり: 主にオスが繁殖期にメスに求愛したり、縄張りを主張したりする際に発する鳴き声です。メロディックで複雑なパターンを持つものが多く、種類によって特徴的な音色を持っています。
- 地鳴き: さえずり以外の鳴き声の総称で、仲間とのコミュニケーション、警戒、移動など、様々な場面で使われます。さえずりに比べて単純な音で、種類ごとの特徴はさえずりほど顕著ではありません。
「さえずり」と「地鳴き」は、どちらも鳥の鳴き声に関する言葉ですが、広義のさえずりは、繁殖期に限らず「しきりになく」意があるので、厳密に「対語」と呼ぶには少しニュアンスが異なります。
「さえずり」と「地鳴き」の違い
特徴 |
さえずり | 地鳴き |
---|---|---|
目的 | 縄張り宣言、求愛、コミュニケーション | 仲間との連絡、警戒、移動 |
音色 | 比較的長く、複雑な旋律 | 短く、単純な音 |
状況 | 主に繁殖期にオスが鳴く | 雌雄を問わず、様々な状況で鳴く |
「さえずり」と「地鳴き」は、鳥の鳴き声を分類する上で重要な概念ですが、厳密な対義語ではありません。むしろ、一つの鳥の鳴き声の中に、様々な要素が含まれていることを示す言葉と言えるでしょう。
「クジラの舌」としてのさえずり
「鹿の子」をテーマにした「生き物にまつわる言葉を深掘り」の過去記事でも紹介しましたが、鯨肉の名称には生き物関連の用語が多く使われています。
「さえずり」とは、クジラの舌(牛肉でいうところのタン)をさします。
Wikipediaを以下に引用します。
鯨肉の名称
鯨肉には様々な部位があって食味が異なり、調理法も分かれている。日本では、伝統的に以下のような部位に分類されてきた。ただし、方言が多い。前述のように鯨種によって取れる部位が異なったり、同じ部位でも食味が違ったりする場合がある。セセリ - 舌。「さえずり」とも言う。高級部位とされる。付け根と先端でも味が異なり、全体に脂肪が多い。「コロ」に加工されて関西のおでん種等に用いられるなどした。
クジラの舌「さえずり」の食べ方
- ポン酢: さえずりの旨みを最大限に引き出す定番の食べ方です。
- 鍋: おでんや鍋の具材としても美味しくいただけます。
- 炒め物: 野菜と一緒に炒めると、違った味わいを楽しめます。
まとめ
「さえずり」の意味などについて、深掘りしてみました。
小鳥の鳴き声は、大きく「さえずり」と「地鳴き」があること。
また、クジラの舌の部分は「さえずり」として、関東焚き(大阪おでん)の定番ダネとなっていたことなどレポートしました。
興味深いですよ!「さえずり」。