私にとってマーブルという言葉との出会いは、「マーブルチョコレート」でした。
その後、「マーブル=大理石」という固定観念がついたのですが、マーブルチョコのどこが大理石なの?という疑問につなげることはありませんでした。
今回の「生き物にまつわる言葉を深掘り」のテーマは、「マーブル」です。
「マーブル」の意味や「マーブル」を戴く生き物名など言葉の使われ方などについて、以下の目次に沿って深掘りしてみました。
マーブルの多様な意味
「マーブル」という言葉は、様々な文脈で多様な意味を持ちます。
その根底には、「大理石」というイメージが強く結びついていますが、そこから派生して、より広範な意味を持つようになりました。
- 大理石: ギリシャ語の「marmaron(輝きのある石)」が語源で、美しい模様を持つ石材を指します。建築物や彫刻に使われる高級な素材として知られています。
- ビー玉: 子供たちが遊ぶカラフルな球体です。大理石模様に似ていることから、この名前が付けられました。
- 模様: 大理石のような、複雑で美しい模様を指します。
- 抽象的な概念: 分別、理性、落ち着きなどを象徴する場合もあります。
マーブル命名の由来
- 大理石から: 最も一般的な由来は、大理石の美しい模様から来ています。その独特の模様が、様々なものに「マーブル」という名前を付けるきっかけとなりました。
- ビー玉から: アメリカで機械製造によってビー玉が作られるようになり、子どもたちの間で「マーブル」と呼ばれるようになったことから、この言葉が広まりました。
大理石の語源
日本語の「大理石」という名称の語源、命名の由来を以下に述べます。
- 中国・大理国に由来: 日本語の大理石という名称は、中国雲南省北西部にあった「大理国」で採掘された石材に由来しています。
10世紀から13世紀にかけて栄えた大理国で産出された美しい石が、その品質の高さから広く知られるようになり、「大理石」と呼ばれるようになったのです。
日本語と英語で異なる由来
日本語の大理石は中国、英語のMarbleはギリシャにそれぞれそのルーツを持っています。異なる文化圏において、大理石が美しい石として認識され、その名前が定着したという点で共通しています。
マーブルの用例
模様
- マーブル模様: 大理石のような模様
食品
マーブルチョコレート
「マーブル」という言葉には、大きく分けて以下の3つの意味があります。
- 大理石: これは、大理石の美しい模様に由来する意味です。
- おはじき: 子供たちが遊ぶ、カラフルなガラス玉のことです。
- 色のついた変わり玉: 様々な色が混ざり合った、独特の模様を持つ玉全般を指します。
マーブルチョコレートの名前は、このうち2番目と3番目の意味、つまり「おはじき」や「色のついた変わり玉」という意味合いからつけられたと考えられています。
マーブルケーキ
大理石模様を模したケーキなどの食品が多くみられます。
文具
マーブル模様のボールペン、ノートなど、おしゃれな文具にも使われます。
日用品
マーブル模様のタイル、壁紙など、インテリアにも取り入れられています。
名称
- 場所: マーブルビーチなど、大理石のような美しい海岸の名前
- 組織名: マーブル株式会社など、会社名にも使われます。
比喩表現
- マーブル模様の心: 複雑で奥深い心の状態を表現
- マーブルのような冷静さ: 冷静で分別のある状態を表現
「マーブル」が名前に入っている生き物たち
マーブルキャット
マーブルキャットに関しては、以下のリンク先を参照ください。
Wikipediaからマーブルキャットを引用します。
マーブルキャット(Pardofelis marmorata、英名Marbled cat)は、食肉目ネコ科Pardofelis属に分類される食肉類。本種のみでPardofelis属を構成する説もある。別名マーブルドキャット、マーブルネコ。
分布:インド北東部、インドネシア(スマトラ島、ボルネオ島)、カンボジア、タイ王国、中華人民共和国南西部、ネパール、ブータン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオス
マーブルキャットの特徴
- 美しい模様: 大理石のような独特の模様が特徴で、この模様から「マーブル」の名前が付けられました。
- 樹上生活: 主に樹上で生活し、敏捷な動きで獲物を捕らえます。
- 生息地: アジアの熱帯雨林に生息しています。 ネパールからインドシナ、マレー半島、スマトラ、ボルネオ島にかけての熱帯雨林に生息しています。
- 希少種: 生息地の破壊や密猟などにより、数が減少しており、ワシントン条約附属書Iに掲載されている絶滅危惧種です。
- 小型の体: イエネコよりも少し大きいくらいの小型の体で、非常にしなやかです。
- 夜行性: 夜行性で、昼間は茂みの中で休んでいます。
- 優れたハンター: 小さな哺乳類や鳥などを捕らえ、鋭い爪と歯を使って獲物を仕留めます。
- 優れた聴覚と嗅覚: 夜行性のため、聴覚と嗅覚が非常に発達しています。
マーブルキャットとマーブルチョコレート
マーブルキャットの名前の由来は、その美しい模様が「大理石(マーブル)」に似ていることからきています。一方、マーブルチョコレートの名前の由来は、様々な色が混ざり合った模様が「大理石」や「おはじき」に似ていることからきています。
つまり、どちらも「マーブル」という言葉が使われていますが、その由来は異なります。マーブルキャットは動物の名称で、その特徴的な模様が名前の由来となっているのに対し、マーブルチョコレートは、お菓子の見た目や子供たちの遊び心から名付けられたものです。
マーブルが冠される熱帯魚の名前は?
「マーブル」と名前が付く熱帯魚は、その美しい大理石のような模様が特徴です。いくつかの種類がありますが、代表的なものをいくつかご紹介します。
1. マーブルグラミー
スリースポットグラミーの改良品種で、全身がマーブル模様で覆われています。
飼育が容易で、温和な性格なので、他の魚との混泳も可能です。
色合いは個体差が大きく、様々なパターンがあります。
2. マーブルエンゼルフィッシュ
エンゼルフィッシュの改良品種で、ダルメシアンを思わせるような白黒の模様が特徴です。
大きく成長し、優雅に泳ぐ姿が魅力的です。
アクアリウムで人気の高い種です。
3. ゴールデンマーブルエンゼルフィッシュ
マーブルエンゼルフィッシュの変種で、ベースが金色で黒い模様が入っています。
ゴージャスな見た目が特徴で、高級感があります。
飼育はマーブルエンゼルフィッシュと同様です。
4. マーブルグッピー
グッピーの改良品種で、体全体にマーブル模様が入っています。
色や模様のバリエーションが豊富で、コレクターも多いです。
繁殖力が強く、初心者でも飼育しやすい種です。
5. マーブルハチェット
マーブルハチェット
学名:Carnegiella strigata fasciata
体側の大理石(マーブル)模様が美しく、人気の高いハチェットフィッシュ。大量に輸入されているので容易に入手できる。全長4cm。
マーブルハチェット
学名:C. strigata strigata
上記のC. strigata fasciataの亜種で、C. strigata fasciataよりぼやけたような模様をもつ。両種とも、区別されずに市販されている。
その他
- マーブルプレコ: プレコの一種で、体の一部にマーブル模様が入る種類もいます。
- マーブルテトラ: テトラの一種で、体全体にマーブル模様が入る種類もいます。
マーブル模様の魅力
マーブル模様の熱帯魚は、その独特の模様が水槽に動きと深みを与え、観賞魚として非常に人気があります。また、個体によって模様が異なるため、コレクション性も高いです。
「マーブル」と名前が付く熱帯魚は、その美しい模様が魅力です。種類も豊富で、初心者から上級者まで楽しめる魚がたくさんいます。水槽に導入することで、より一層華やかな空間になるでしょう。
まとめ
「マーブル」という言葉は、その美しい見た目から、様々なものに名付けられてきました。大理石の模様を連想させることから、高級感や美しさ、複雑さといったイメージを伴うことが多いです。また、ビー玉のように親しみやすいイメージを持つこともあります。
マーブルキャットは、野生のネコ科の動物で、美しい模様が特徴です。
マーブルチョコレートは、お菓子で、そのカラフルな模様が「マーブル」の名前の由来となっています。
どちらも「マーブル」という言葉が使われていますが、その意味合いは異なります。
興味深いですよ!「マーブル」。