アリエスコム ARIEScom

おひつじ座(アリエス)生まれの つくねパパ が 、コミュニケーション最適化運用関連でつぶやきます。「生き物探訪」記事もSEOのショーケース。

「蛇の目」の意味や語源、用例・使われ方を深掘りレポート

前回の記事(「亀甲」の意味や語源、用例・使われ方を深掘りレポート)では、冒頭で、(創業当時の)シンボルマーク・社章(の模様や紋章)の名称を社名に反映させているケースに言及しました。

www.ariescom.jp

シンボルマーク・社章(の模様や紋章)の名称を社名に反映させている企業として、蛇の目ミシン工業株式会社を例示しようと調べたところ、シンボルマークや社章に蛇の目模様が使われていたわけではないことがわかりました。

企業理念 - 企業情報 | JANOME コーポレートサイト

ミシンの通称カマ部と呼ばれる部分におさめられたボビンの形が、「蛇の目模様」に似た丸い形状だったことから、ボビンの形が「蛇の目」に見える新しいミシンは「蛇の目式」と呼ばれたことによります。

 

今回の「生き物にまつわる言葉を深掘り」のテーマは、「蛇の目」です。

「蛇の目」の意味やそもそもの語源、「蛇の目」を戴く言葉の使われ方などについて、以下の目次に沿って深掘りしてみました。

 

蛇の目(じゃのめ)とは?

蛇の目(じゃのめ)は、同心円を基調にした模様を指します。

黒い円の中心を同心円で白抜きした図形、もしくは幅広の輪による円形の図形などがこれに該当します。

蛇の目という名称は、その模様がヘビの目に見立てられたことに由来します。

 

ヘビの目玉のような模様は様々な生物で見られます。その一部は擬態や警告色などとの関係が考えられ、総じて眼状紋(俗称:目玉模様)と呼ばれます。

眼状紋 - Wikipedia

眼状紋(がんじょうもん、eye spot)とは、動物の体に見られる眼のような模様である。一種の擬態と考えられているが、議論が多い。
眼状紋と言われるものは、形としては、ほぼ同心円状の模様で、黒ないし褐色と白など薄い色の部分が交互になっているもの。特に中心部の濃色部が広く、そのまた中央に白色部があるなど、脊椎動物の目を思わせる模様である。俗称としては目玉模様もよく使われる。

 

蛇の目模様

蛇の目模様は、古くから様々な文様として用いられてきました。日本では、家紋、染織品、陶磁器などによく見られます。また、西洋でも、建築物や家具などの装飾として使われてきました。

以下は、蛇の目模様の例です。

 

蛇の目家紋

蛇の目家紋は、江戸時代から現在まで続く家紋の一つです。縁起が良いとされ、多くの武将や豪商によって用いられました。

蛇の目 - Wikipedia

蛇の目紋(じゃのめもん)は日本の家紋「弦巻紋」の一種である。

弦巻は弓の弦を巻着付けるために腰あたりに付ける、籐などでできた武具である。
その形状が蛇の眼に似ていることから、蛇の目と呼ばれるようになった。

単体で、または組合せるなどして用いられる。単独の「蛇の目」のほかに「三つ盛蛇の目」「蛇の目九曜」などの種がある。主に、外枠として用いられるときは、輪紋の「太輪」より太い「厚輪」、それより太い輪のことを「蛇の目輪(じゃのめわ)」という。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/58/Japanese_Crest_Mitsumori_Janome.svg/800px-Japanese_Crest_Mitsumori_Janome.svg.png

【三つ盛蛇の目】

 

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/39/Japanese_Crest_Jyanome_Kuyou.svg/800px-Japanese_Crest_Jyanome_Kuyou.svg.png

用例:加藤清正などの加藤氏や堀氏などが用いた。安土桃山時代の軍旗では、石川忠総が「浅葱地に蛇の目」として用いた。

熊本城

蛇の目紋?弦巻紋?

蛇の目模様は、各種記号としても用いれれるシンプルな模様です。黒い円の中心を同心円で白抜きした図形、もしくは幅広の輪による円形の図形を蛇の目といいます。

それゆえに、蛇の目以外にも呼び名が存在します。

蛇の目紋に関しても、弦巻紋という言葉の方が、古くから家紋「弦巻」の名称が使われています。

 

弦巻紋 - Wikipedia

弦巻とは、スペアの弓弦(ゆづる)を巻きつけて収納する輪のことである。一般に「蛇の目」とわれるのは、弦巻が爬虫類のヘビの目に類似することに由来する。

蛇の目という名称は16世紀中ごろの成立とされる『 朝倉始末記』の堀江七郎景用の紋についての名称記載が最も古く、戦国時代のことである。15世紀中ごろ(室町時代)に記された『見聞諸家紋』では巨勢氏族吐田氏の家紋として「弦巻」の名称で載る。

図案:
標準的な図案は、ベースとなる円に対して、その直径の3分の2程度の幅を持つ大きさの輪を描いたもの(図〔1〕)である。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/04/Japanese_Crest_Jyanome.svg/800px-Japanese_Crest_Jyanome.svg.png

〔1〕蛇の目

 

ほかに、ベースとなる円の直径に対して5分の1ほどの幅の輪を描いたもの(図〔2〕)もある。
図〔2〕は、『見聞諸家紋』掲載の吐田氏使用紋「弦巻」の図案で、家紋における外郭の「丸」に近い。加藤清正が使用した「蛇の目」も同様に細く描かれる。
加藤嘉明の「蛇の目」は図〔1〕に近い太さがある。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/ec/Japanese_Crest_Jyanome_2.svg/800px-Japanese_Crest_Jyanome_2.svg.png

〔2〕蛇の目・弦巻

 

弓道における弦巻の使用法を解説している動画がありましたので、はっておきます。

youtu.be

 

蛇の目模様を表す言葉としての「蛇の目」の用例

「同心円を基調とした模様」の含意による「『蛇の目』の使われ方(用例)」としては、以下があげられます。

<同心円を基調とした模様としての「蛇の目」の用例>

  • 蛇の目傘
  • 蛇の目の砂
  • 蛇の目猪口
  • 生物の和名
     主に、目のような模様がある生物に付けられる。
    • ジャノメチョウ
    • ジャノメイシガメ
    • ジャノメドリ
    • ジャノメエリカ
    • ジャノメソウ
      など。
  • 国籍表示の異称

「蛇の目」という言葉が冠された言葉(名称等)について、以下で順番に解説します。

 

蛇の目傘

蛇の目傘(じゃのめがさ)は、江戸時代から広く用いられてきた紙製の雨傘です。

石突(いしづき)を中心とした中央部分を白く、周囲を黒・紺・赤などで太く輪状に塗ることで、蛇の目模様に見えるようにしたのが特徴です。

蛇の目傘は、そのおしゃれな見た目から、女性に特に人気がありました。また、魔除けの意味合いも込められており、縁起物としても重宝されていました。

近年では、実用性よりも観賞用として蛇の目傘が販売されることが多くなっています。和装に合わせたり、インテリアとして飾ったりと、様々な用途で楽しまれています。

北原白秋作詞の童謡「あめふり」の歌詞にある「じゃのめ」は蛇の目傘のことです。

 

蛇の目の砂

蛇の目の砂(じゃのめのすな)は、相撲の土俵の外側に、約25センチ幅で撒かれた砂のことです。土俵際の判定のために踏み越しや踏み切りをわかりやすくするため整備される土俵のすぐ外側に撒かれる砂のこと。

蛇の目の砂は、かつて土俵が二重であったときの名残です。当時は、土俵の内側に「土俵砂」、外側に「土俵際」と呼ばれる砂が撒かれていました。しかし、1931年(昭和6年)に土俵の直径が大きくなった際に、土俵際が廃止され、土俵砂が外側に撒かれるようになりました。これが、蛇の目の砂の由来です。

 

蛇の目猪口

酒や醤油の品質を確かめるために用いられる猪口には、濁りをみるために底に青色の輪の模様が入っている。利き猪口ともいう。

 

ジャノメチョウ

ジャノメチョウは、日本全国でよく見られるタテハチョウ科のチョウです。翅の裏側にある白と黒の模様が蛇の目に似ていることから、この名前が付けられました。

オスは前翅にオレンジ色の斑紋があり、メスは全体的に茶色っぽい色をしています。成虫の羽根を広げた長さは約4~5cmです。

ジャノメチョウは、草地や公園、山林など、様々な場所でみることができます。春から秋にかけて発生し、年3回ほど羽化します。

幼虫はイネ科やカヤツリグサ科の植物を食べる。

ジャノメチョウ - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/9d/Minois_dryas_pair.jpg

【ジャノメチョウ 上:オス、下:メス】

 

ジャノメイシガメ

ジャノメイシガメ - Wikipedia

ジャノメイシガメ(蛇ノ目石亀、Sacalia bealei)は、爬虫綱カメ目イシガメ科ニセイシガメ属に分類されるカメ。ニセイシガメ属の模式種。

分布:中華人民共和国(広東省東部、福建省) 固有種

形態
最大甲長16センチメートル。
背甲の色彩は黄褐色や褐色、暗褐色で、甲板ごとに暗色の斑点や虫食い状に暗色斑が入る。

 

ジャノメドリ

ジャノメドリは、メキシコ南部から熱帯南米にかけて分布する鳥類です。体長は約46cmで、くちばし、首、脚はやや長く、全体的な感じは小型のサギ類に似ています。頭部は黒く、目の上下に白線があり、背は灰褐色と黒の粗い縞模様です。胸も褐色と黒の細かい縞模様で、腹は白い。翼には黄、白、栗色、黒の美しい横帯があり、尾にも黒、栗色の横帯があります。
ジャノメドリの名前は、広げた翼が蛇の目模様に似ていることから付けられました。

ジャノメドリ - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/86/Eurypyga_heliasPCCA20051227-2000B.jpg

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/69/Stavenn_Eurypiga_helias_00.jpg

 

ジャノメエリカ

ジャノメエリカは、ツツジ科エリカ属の常緑低木です。学名はErica canaliculataです。原産地は南アフリカで、日本では明治時代に導入されました。

ジャノメエリカは、高さ30~100cmほどになり、枝分かれがよく、樹形は自然な円形になります。葉は針状で、密生しています。花期は12~4月で、ピンク色の壺形の花を多数つけます。花の中央には黒い斑点があり、これが蛇の目に似ていることからジャノメエリカという名前が付けられました。

ジャノメエリカ - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/92/Erica_canaliculata1.jpg

 

ジャノメソウ

ジャノメソウ、別名ハルシャギクは、キク科ハルシャギク属の一年草植物です。

北アメリカ原産で、世界中の温暖な地域に帰化しています。日本では、空き地や道端、公園などでよく見られます。

草丈は30~100cmほどで、よく枝分かれします。葉は披針形で、互生します。花期は6~9月で、黄色い舌状花と茶色の筒状花からなる頭花を多数つけます。頭花の直径は約3cmです。

ハルシャギク - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/c4/Coreopsis_tinctoria2.jpg

 

国籍表示の異称

ラウンデル(英: roundel)は、円輪の中に丸点を描いた国籍表示、また、それを基調としたロゴタイプやシンボルのことを指します。

日本語では、特に特に航空機に用いられる標識が異称として「蛇の目」と呼ばれます。

ラウンデル - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/71/Roundel_of_the_United_Kingdom.svg/800px-Roundel_of_the_United_Kingdom.svg.png

イギリス空軍の国籍マーク

 

まとめ

「蛇の目」の意味やそもそもの語源、「蛇の目」を戴く言葉の使われ方などについて、深掘りしてみました。

記号・符号としても用いられるシンプルな模様が蛇の目模様です。シンプルながらも奥深いのが蛇の目模様の特徴といえ、様々なものに用いられ、見るたびに異なる印象を与えてくれます。

蛇の目模様は、現在のデザインにも活かされていますね。

興味深いですよ!「蛇の目」。