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「食物繊維 ファイバーとセルロースの違い」を深掘りリサーチ!意味や由来、応用などレポート

今回の「生き物にまつわる言葉を深掘り」のテーマは、「食物繊維 ファイバーとセルロースの違い」です。

みなさんは、ファイブミニ(大塚製薬)というドリンクをご存じと思います。

私はこのファイブミニから、食物繊維をファイバーというのだと知った次第です。

ただ、ファイブミニをみればわかるように、透き通っていてとても繊維質の物質が配合されているとは思えなかったのです。

一方、フィリピン発祥の伝統的な発酵食品ナタデココはセルロース(食物繊維)が主成分であるとどこかのクイズ番組に出題されていました。

そこで、「食物繊維 ファイバーとセルロースの違い」について、以下の目次に沿って深掘りしてみました。

セルロースとファイバーの違い

「ファイバー(Fiber)」は繊維を意味する広範な用語であり、物理的な形状や性質を表す言葉です。文脈によって以下のように様々なものを指します。

  • 食物繊維 (Dietary Fiber): 食品に含まれ、ヒトの消化酵素で消化されない成分の総称。
  • 天然繊維: 綿、麻、絹、羊毛など。
  • 化学繊維: ポリエステル、ナイロンなど。
  • 断熱材: グラスウール、セルロースファイバー(断熱材としてのセルロース)など。
  • 光ファイバーなどの工業製品。

一方で、「セルロース(Cellulose)」は化学的な特定物質の名前です。

  • 化学構造: β-グルコースが直鎖状に多数重合した多糖類(炭水化物)。
  • 存在: 植物の細胞壁および植物繊維の主成分であり、地球上で最も多く存在する有機物です。

つまり、セルロースは化学物質であり、ファイバー(繊維)は物理的な形状や分類を表す言葉です。

 

「Dietary Fiber(食物繊維)」と「Diet」の本来の意味

 食物繊維の英訳は「Dietary Fiber」です。

「Dietary」は「Diet(食事)」の形容詞形で、「食物の、食事に関する」という意味を持ちます。

1. 「Dietary Fiber」について

  • 食物繊維:Dietary Fiber (米語) または Dietary Fibre (英語)
    • Dietary:形容詞で「食事の、食物の、食餌(しょくじ)に関する」という意味です。
    • Fiber / Fibre:「繊維」という意味です。
  • この組み合わせで、「食事に含まれる繊維」、つまりヒトの消化酵素で消化されない繊維状の成分(食物繊維)を指します。
    • 文脈によっては、単に「Fiber / Fibre」と省略して食物繊維を指すこともよくあります。

2. 「Dietary」の意味:「食事の」

  • 形容詞の「Dietary」は、名詞の「Diet」から派生しており、「食生活」「食習慣」「食餌」といった広い意味での「食事」に関する事柄を表します。
    • 例:
      • Dietary habits(食習慣)
      • Dietary restrictions(食事制限)
      • Dietary requirements(食事の必要条件、アレルギーなど)

3. 「Diet」の本来の意味:「生活様式」

日本語で「ダイエット」と言うと「痩せるための食事制限」という意味で使われることが一般的ですが、英語の「Diet」の本来の意味はもっと広範です。

項目

意味

現代英語での主な意味

1. 食事、日常の飲食物(健康や栄養の観点から見た)

 

2. 食事療法、制限食(痩身目的の制限も含む)

語源(古代ギリシャ語)

Diaita(ディアイタ)

語源の意味

「生活様式」「生活習慣」「生き方」

「Diet」は古代ギリシャ語の「Diaita」(生活様式)に由来し、中世を経て「健康のための規定食や生活の仕方」という意味に変化しました。

したがって、英語の「Diet」は、「健康を維持するための日々の飲食物やその摂取方法」という「食生活全般」を指す言葉であり、「痩せること」はその結果の一つに過ぎません。

この「Diet」の本来の意味を理解すると、「Dietary Fiber(食事の繊維)」という言葉が、痩身目的の「ダイエット」とは関係なく、「日常の食事に不可欠な繊維成分」という意味であることが明確になります。

 

食物繊維としてのセルロース

セルロースは食物繊維の一種

セルロースは、ヒトの消化酵素では分解されないため、栄養学的には食物繊維として分類されます。 特に、水に溶けにくい不溶性食物繊維の主要な成分です。

セルロースが食物繊維 (Dietary Fiber)と同義語として使われる背景

野菜、穀類、豆類などに含まれる食物繊維の多くがセルロースであるため、食品や栄養に関する文脈、特に不溶性食物繊維の話をする際には、「セルロース」が「食物繊維」あるいは「不溶性食物繊維」を指す同義語のように使われることがあります。

ただし、厳密には以下の違いがあります。

 

項目

セルロース (Cellulose)

食物繊維 (Dietary Fiber)

分類

不溶性食物繊維主要な成分(多糖類)

ヒトの消化酵素で消化されない難消化性成分の総称

範囲

物質名(特定)

セルロース、ヘミセルロース、リグニン、ペクチンなど、多くの物質を含む広範な概念

したがって、「セルロースは食物繊維である」は正しいですが、「食物繊維はセルロースである」は、セルロース以外にも食物繊維があるため、厳密には正しくありません。

しかし、文脈によっては同義語的に使用されると理解しておくと良いでしょう。

 

ファイブミニの主成分は??

ファイブミニ(特定保健用食品/トクホ)に含まれる食物繊維は、主にポリデキストロースという成分です。

ポリデキストロースは、水に溶ける性質を持つ水溶性食物繊維の一種です。

この成分が、おなかの調子を整える作用を持つ関与成分として、トクホの許可表示を受けています。

大塚製薬の公式サイトでも、「ファイブミニに含まれている食物繊維もポリデキストロースという水溶性食物繊維の一種です」と説明されています。

水溶性食物繊維の特徴

先で触れたセルロースは不溶性食物繊維ですが、ファイブミニの主成分である水溶性食物繊維(ポリデキストロース)は、主に以下のような働きが期待されています。

  • 腸内環境の改善: 腸内の善玉菌のエサになり、増殖を助ける。
  • 便をやわらかくする: 水分を抱え込み、便を軟らかくして排泄を促す。

このように、ファイブミニは、セルロース(不溶性)とは異なる種類の食物繊維を主に使用している飲料なのです。

水溶性と不溶性の食物繊維をバランス良く摂取することが、健康的な食生活では重要とされています。

 

食物繊維のバランス摂取:「不溶性 2 対 水溶性 1」が理想

食物繊維には、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維があり、それぞれ異なる働きを持つため、バランス良く摂取することが非常に重要です。

理想的な摂取比率と現状

項目

不溶性食物繊維

水溶性食物繊維

理想の摂取比率

2

1

現状

多くの日本人は、野菜などから不溶性の摂取割合が高くなりがちで、水溶性が不足傾向にあります。

 

厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準」では、成人(18~64歳)の食物繊維全体の目標量は男性 21g以上、女性 18g以上とされていますが、実際の平均摂取量はこれを下回っています。

この目標量達成を目指すとともに、水溶性:不溶性の比率を1:2に近づけることが推奨されます。

それぞれの働きとメリット

種類

主な働き

期待できるメリット

多く含む食品

不溶性

便のかさ増し(便の量を増やして大腸を刺激)

 

有害物質の吸着・排出

便秘の改善、大腸がんリスクの低減、有害物質のデトックス

セルロース、ヘミセルロース、豆類、穀類(全粒)、きのこ、野菜の筋

水溶性

便の軟化(水に溶けてゼリー状になり便を軟らかくする)

 

血糖値やコレステロールの上昇を抑制

 

プレバイオティクス作用(腸内細菌のエサになる)

糖尿病や脂質異常症の予防、高血圧の予防、腸内環境の改善

海藻類(わかめ、昆布)、果物(アボカド、バナナ)、イモ類(里芋)、大麦、ポリデキストロース

便秘のタイプによっては注意点もあります:

  • 弛緩性便秘(大腸の動きが弱い)には、不溶性・水溶性ともに効果的です。
  • 痙攣性便秘(ストレスなどで大腸が過度に収縮)の場合、不溶性食物繊維の過剰摂取は、便の硬さを増し、腹痛を悪化させる可能性があるため、水溶性食物繊維を多めに摂る方が良いとされます。

 

セルロースのプラスチック代替としての期待

セルロースは地球上で最も豊富に存在するバイオマス(植物由来資源)であり、その持続可能性と環境適合性から、従来の石油由来プラスチックを代替する次世代素材として大きな期待が寄せられています。

1. セルロースナノファイバー(CNF)の活用

特に注目されているのが、木材パルプなどをナノレベル(10億分の1メートル)まで細かくほぐした「セルロースナノファイバー (CNF)」です。

期待される特性

プラスチック代替としての利点

軽量・高強度

鉄の 1/5の重さで、5倍以上の強度を持つと言われ、自動車部品などに使えば軽量化(燃費向上・CO2排出削減)に貢献します。

生分解性

植物由来であるため、廃棄後も環境中で分解され、海洋プラスチック問題の解決につながります。

持続可能な資源

原料である木材は持続的に生産可能な再生可能資源であり、資源の枯渇リスクが低い。

高いバリア性

酸素などのガスを通しにくいため、食品包装材や電子部品の用途にも期待されています。

 

2. 環境問題解決への貢献

プラスチック代替素材としてセルロースが期待される最大の理由は、サステナビリティ(持続可能性)です。

  • 脱炭素社会への貢献: 製造・廃棄のライフサイクル全体で、石油由来プラスチックよりも二酸化炭素の排出量を削減できます。
  • 循環型経済の実現: 植物(土)から生まれ、製品として使われ、最終的に再び土へ還る物質循環サイクルを可能にします。

これらの特性を活かし、CNFは自動車の車体部品や家電製品、包装材、日用品など、幅広い分野での実用化に向けて研究・開発が進められています。

 

CNFを用いた身近な製品事例

セルロースナノファイバー(CNF)は、その優れた特性を活かして、すでに私たちの身近な製品に実用化され始めています。

特に「軽量・高強度」という特性や、「増粘・分散安定」の機能、「環境負荷の低さ」が活かされています。

身の回りで見られる代表的な製品事例を、その用途別にまとめました。

1. 紙製品・衛生用品への応用

CNFを配合することで、紙の強度や消臭・抗菌性能が向上しています。

トイレ用ペーパークリーナー
トイレットペーパー(芯なし超ロング)
大人用紙おむつ・軽失禁パッド

2. 文房具・日用品への応用

CNFが持つインクの安定性や、素材の強度を高める機能が活用されています。

ゲルインクボールペン
紙製容器
  • 製品例: 紙でできたティッシュペーパー容器(大昭和加工紙業など)
  • 効果: CNFで作った堅い厚紙を用いることで、プラスチックを使わずに十分な強度を実現しています。
フェイスマスク(化粧品)
  • 効果: 美容液にCNFを配合することで、保湿力や潤い感の持続性が向上しています。

3. 食品・菓子への応用

CNFの保水性や増粘性を活かし、食品の品質保持に役立てられています。

和菓子(どら焼きなど)
  • 製品例: 御菓子庵 田子の月と日本製紙が共同開発
    • 御菓子庵 田子の月と日本製紙が共同開発した和菓子は、どら焼きです。

      このどら焼きには、日本製紙が開発したCNF(セルロースナノファイバー)を食品添加物として配合しており、生地にしっとり感を持続させることで、日持ちの向上に貢献しています。

      CNFを食品に応用した珍しい事例として注目されました。

  • 効果: 生地にしっとり感を保つCNFを食品添加物として配合することで、日持ちの向上に貢献しています。

どらやき | すべての商品 | 御菓子庵 田子の月

【商品説明】
日本製紙(株)が開発したセルロースナノファイバー「セレンピア」をどらやきの生地に練り込むことで、これまでにない「ふわっと、しっとり」とした生地に仕上げることができ、賞味期限も従来品より伸びました。
北海道十勝産小豆の風味豊かな美味しさも楽しめるように、皮、餡の味わいや食感にこだわった一品です。

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4. 輸送機器・構造材への応用(実用化段階)

これは身近な「製品」そのものではありませんが、CNFの最大の強みである「軽量・高強度」を活かした重要な実用化事例です。

水上オートバイの部品
  • 製品例: ヤマハ発動機の一部部品
  • 効果: CNFを強化材として利用した樹脂(プラスチック)を部品に使用し、軽量化と高強度を両立させています。これは、CNF強化樹脂を活用した輸送機器部品として世界初の量産化事例として注目されました。

今後、自動車部品や家電製品の筐体など、より大きな分野でのCNFの利用拡大が期待されています。

 

CNF(セルロースナノファイバー)の製造プロセス

セルロースナノファイバー(CNF)の製造プロセスと、他のバイオプラスチック代替素材との違いについて説明します。

CNFの製造は、主に原料となるパルプ繊維をナノレベルまで細かくほぐす(解繊する)工程が中心となります。原料パルプは、まず蒸解・漂白処理によってリグニン(木の固い成分)が取り除かれ、その後に効率的な解繊が行われます。

解繊方法には、大まかに以下の3つのアプローチがあり、それぞれの組み合わせや改良が研究・実用化されています。

1. 物理的方法(機械解繊)

専用の機械を使い、強い力でパルプ繊維を細かくバラバラにする手法です。

  • 主な装置: 石臼式グラインダー、高圧ホモジナイザー、ビーズミルなど。
  • 特徴: エネルギー消費が大きい点が課題ですが、化学薬品の使用を抑えられます。

2. 化学的方法(化学処理と組み合わせる方法)

物理的な解繊効率を高めるために、事前に化学薬品でパルプ繊維を処理する方法です。

  • TEMPO酸化法: パルプ表面をTEMPO触媒で酸化させ、繊維間の結合を弱めます。これにより、わずかな機械力で均一に解繊できるようになり、透明度の高いCNFが得られます。
  • 変性パルプ直接混練法(京都プロセス): パルプ表面を特定の化学構造に変性させ、樹脂との親和性を高めてから、溶融した樹脂の中で直接混練します。

3. 生物的方法

セルラーゼなどの酵素を利用して、パルプ繊維を部分的に分解し、解繊を促進する方法です。

  • 特徴: 機械的な処理の負荷を軽減できるため、省エネルギー化につながります。

 

CNFと他のプラスチック代替素材との違い

CNFは、環境に優しい素材として期待される「バイオプラスチック」の一群に分類されますが、他の主要なバイオプラスチックとは、その役割や特性に大きな違いがあります。

「バイオプラスチック」は、大きく「バイオマスプラスチック」と「生分解性プラスチック」に分けられます。

1. バイオマスプラスチック(PLA、バイオPEなど)との違い

項目

CNF(セルロースナノファイバー)

バイオマスプラスチック

主な役割

強化材・フィラー(既存の樹脂に混ぜて使う)

樹脂そのもの(既存のプラスチックを代替する本体)

主要原料

木材パルプ(セルロース)

サトウキビ、トウモロコシなど(デンプン、糖)

環境メリット

高強度化軽量化によるCO2削減。

カーボンニュートラル(植物がCO2を吸収しているため、燃焼時のCO2増減なし)。

強度

非常に高い強度・剛性(補強材として機能)

石油由来プラスチックに近いか、それより低いものが多い。

代表例

CNF複合樹脂(CNF入りプラスチック)

PLA(ポリ乳酸)、バイオPE(ポリエチレン)

 

  • CNFの特異性: CNFは、プラスチックの本体を代替するのではなく、補強材として少量を添加することで、プラスチックの強度や耐熱性、寸法安定性などを飛躍的に向上させます。
    その結果、樹脂の使用量を減らし、軽量化によるCO2削減に貢献します。

2. 生分解性プラスチック(PBAT、PCLなど)との違い

項目

CNF

生分解性プラスチック

生分解性

原料はセルロースなので生分解性を持つが、CNF複合樹脂として使う場合、混合する樹脂に依存する。

特定の条件(微生物)で水とCO2に分解されることが定義されている。

目的

高機能化(強度、軽量化、ガスバリア性)。

海洋汚染・廃棄物問題の解決(分解性)。

課題

高コスト(製造、輸送)、樹脂への均一分散の難しさ

分解条件が厳しい(特定の温度や微生物が必要)ものが多く、用途が限定される

 

CNFの実用化における最大の課題

CNFは「夢の素材」と言われますが、実用化の最大のネックは製造コストです。

  • コスト高の理由: パルプをナノレベルまで解繊するプロセスに大きなエネルギーが必要なこと、また、水に分散した状態で製造されるため、輸送の際に重い水分を運ぶ必要があること(または乾燥処理が必要なこと)がコストを押し上げています。
  • 目標: 現在、高価なものでは数万円/kgですが、将来的に石油由来プラスチックと競合できる数百円〜1,000円/kg程度まで下げることを目指して、製造プロセスの改良や量産化が進められています。

 

まとめ

「食物繊維 ファイバーとセルロースの違い」について、深掘りリサーチし、その結果をレポートしました。

CNFは、「石油資源からの脱却」と「素材の高機能化」という二つの大きなニーズに応える素材として、今後も技術開発とコスト削減が期待されています。

興味深いですよ!「食物繊維 ファイバーとセルロース」の違い。