彼岸になると、スパーマーケットやコンビニの店先でも墓参用の「和花」が売られています。
和花のセットの中身には、菊や百合が中心となっていますが、カーネーションや鶏頭を含むものも見られました。カーネーションはさすがに「和花」ではないのでは?と考えますが、ケイトウはどうなのでしょう?
今回の「生き物にまつわる言葉を深掘り」のテーマは「鶏頭」です。
「鶏頭」を「生き物にまつわる言葉」として深掘りリサーチしてみました。
鶏頭の意味と由来
「鶏頭」という漢字は、主に以下の意味で用いられるのが一般的です。
- ケイトウ(植物): ヒユ科の一年草で、鶏の鶏冠(とさか)のような形の花を咲かせることからこの名が付けられました。
花の色は赤色だけでなく、黄色、ピンク、白など様々です。
鶏頭と鶏頭花
鶏頭花(けいとうげ)とは、 「鶏頭」の花の部分を指す言葉で、植物の「鶏頭」とほぼ同義語として使われます。
厳密に言うと、「鶏頭」は植物全体を指し、「鶏頭花」は花の部分を指すというニュアンスの違いがあります。しかし、日常会話では両者をほぼ同じ意味で使われることが多く、明確な区別はあまり意識されません。
植物としてのケイトウとは?
植物としてのケイトウの概要は、Wikipediaを引用します。
ケイトウ (鶏頭、鶏冠、学名:Celosia argentea) は、ヒユ科の一年生植物。
学名は燃焼という意味のギリシャ語に由来する。ケイトウの花が燃え盛る炎を彷彿とさせるのが根拠と思われる。
夏から秋にかけ、赤・桃色・黄色などの花穂ができる。その形状がニワトリの鶏冠(とさか)に似ていることからこの名がついた。花期は5月から10月頃。10月9日の誕生花で花言葉は華燭。
原産地はアジア、アフリカの熱帯地方と推定され、日本には奈良時代に中国を経由して渡来した。
羽毛ケイトウ
ケイトウの特徴
- 形態: 一年生植物で、高さは品種によって異なりますが、一般的に30cm~1m程度です。茎は直立し、葉は長楕円形で対生します。
- 花: 夏から秋にかけて、茎の先端に穂状の花序(花穂)を付けます。穂状の花序(花穂)の先端の苞(ほう)の色は赤、黄、ピンク、白など様々で、品種によって花の形も異なります。
- 原産地: 熱帯アジア
- 特徴:耐暑性、耐乾性に強く、暑さに弱い植物が多い日本の夏でも比較的育てやすいです。花期が長く、長い間花を楽しむことができます。切花としても利用されます。古くから観賞用として栽培されており、様々な品種が育成されています。
ケイトウの花弁について
ケイトウには、一般的に私たちがイメージするような花弁はありません。
私たちがケイトウの花と認識している部分は、実は花びらではなく、苞(ほう)と呼ばれる葉が変化したものです。この苞が多数集まって、鶏の鶏冠のような形を作り出しています。
穂状の花序について
穂状の花序とは、花が茎に密着して、穂のように長く伸びた形の花の咲き方のことです。ケイトウの場合、この穂状の花序に小さな花が多数集まって咲きます。
- 特徴:
花が茎に密着して、穂のように長く伸びている。
花は小さく、目立たないことが多い。
花序全体で一つの花のように見える。 - ケイトウの穂状花序:
ケイトウの穂状花序は、苞が変化した部分が目立つため、花そのものよりも苞の方が大きく、色鮮やかです。
小さな花は、苞の間や基部に隠れるように咲いています。
品種によって、穂状花序の形や大きさが異なります。
なぜ花弁がないのに花のように見えるのか?
- 苞の役割: 苞は、花を保護したり、昆虫を誘引したりする役割があります。
ケイトウの場合、苞が大きく発達し、花のように見えることで、より多くの昆虫を呼び寄せる効果があると考えられます。 - 進化の過程: 植物は、様々な環境に適応するために、様々な形に進化してきました。ケイトウも、その過程で花弁が退化し、苞が発達したと考えられます。
ケイトウの花と苞について
- 苞(ほう): ケイトウの花を包むようにして生えている葉が変化した部分です。一般的に私たちがケイトウの花と認識しているのは、この苞が多数集まって形成された部分になります。
- 花: 苞の中に隠れるように小さな花が咲きます。この花は、苞に比べると小さく、目立ちません。
- 色: ケイトウの鮮やかな赤、黄、ピンク、白といった色は、主に苞の色です。苞の色は品種によって様々で、同じ品種でも生育環境によって微妙に色が変化することもあります。
ケイトウの花は、私たちが普段イメージする花とは少し異なり、花弁ではなく苞が主な構造となっています。穂状の花序に小さな花が多数集まり、苞が大きく発達することで、独特な形状の花を咲かせるのです。
ケイトウの種類
- 羽毛ケイトウ: 花が羽毛のようにふわふわしている品種。
- 久留米ケイトウ: 花が房状に密生する品種。
- ルモーサケイトウ: 花穂が円錐形で、羽毛ケイトウに似ている品種。
まとめ
「鶏頭」は、主に植物の名前として用いられ、その特徴的な花の形から古くから親しまれてきました。「鶏頭花」は、植物の「鶏頭」の花を指す言葉で、ほぼ同義語として扱われます。
ケイトウは、その鮮やかな花色と長い花期から、観賞用植物として人気があります。
ケイトウの花は、私たちが普段イメージする花とは少し異なり、花弁ではなく苞が主な構造となっています。穂状の花序に小さな花が多数集まり、苞が大きく発達することで、独特な形状の花ととらえられるのです。
興味深いですよ!「鶏頭」「ケイトウ」。