今回の「生き物にまつわる言葉を深掘り」のテーマは、「魚類の種名が冠されたクルマ車種名」です。
「魚類の種名が冠されたクルマ車種名」について深掘りリサーチし、その結果を以下の目次に沿ってまとめでレポートとしました。
「鳥類の種名が冠されたクルマ車種名」は、以下のリンク先を参照ください。
「哺乳類の種名が冠されたクルマ車種名」は、以下のリンク先を参照ください。
魚類の種名が冠された自動車の車種名はたくさんあります。
ここでは、自動車の車種名で、魚類の名前に由来する代表的な例をいくつか挙げて、補足説明を加えます。
スティングレイ
スティングレイ「stingray」は英語で、日本語では「アカエイ」または「エイ」と訳されます。アメリカ合衆国の初代スポーツカーであるシボレー・コルベットの2代目モデルにこの名前が採用されました。
コルベット(Chevrolet Corvette)は、アメリカ合衆国の自動車メーカー、ゼネラルモーターズ(GM)がシボレーブランドで販売しているスポーツカーである。
シボレー初の2シーターレイアウトのオープンスポーツカーとして1953年にプロトタイプが披露され、翌1954年に(初代モデルの)生産を開始した。
1963年、コルベットは初のフルモデルチェンジを実施しC2型に移行する。オープンモデルのみであった先代C1型とは異なり、クーペをメインに据えることとなった。
スティングレイレーサーのスタイルを基礎にしてデザインされたC2型コルベットは、原型となったレーサーモデルの名を取ってコルベット・スティングレイ(Sting Ray)と呼ばれた。スティングレイとはアカエイ科の意である。名付け親は開発担当者の一人であるビル・ミッチェル(Bill Mitchel)で、これは彼が釣りを嗜んでいたことに由来するといわれている。
デザインの元となった XP-87スティングレー・レーサー 1959年
シボレー・コルベット(2代目)C2型 1965年式
バラクーダ
バラクーダは英語で「カマス」を意味し、プリムスが製造していた2ドアの乗用車にこの名前が採用されました。一般的に「バラクーダ」といった場合、魚のオニカマスを指すことが多いです。プリムス・バラクーダは、アメリカンマッスルカーとして知られています。
バラクーダ(Plymouth Barracuda)は、クライスラーのプリムス部門で製造された乗用車。2ドアのクーペまたはコンバーチブルであり、1964年から1974年まで製造された。
最初のバラクーダ初代(1964年-1966年)は、ダッジ・ダートなどクライスラーが製造する多くの車種でも利用されたA-ボディと呼ばれるシャーシに基づいて開発された。
プリムスの役員は当初、バラクーダを「パンダ」と名づける考えであったが、デザイナー達の反対にあって「バラクーダ」となった。第1世代のバラクーダは、当時としては最大のリア・ウィンドウ・ガラスで構成される大型のファストバックを特徴としていた。
オニカマス (学名:Sphyraena barracuda、英: barracuda, dingo-fish, giant barracuda, great barracuda) は、カマス科カマス属(分類について特に断らない限り)の硬骨魚。
マンタ
マンタは英語で「オニイトマキエイ」を意味し、オペルが製造していた2ドアの乗用車にこの名前が採用されました。
マンタ(Manta )は、ドイツの自動車メーカーであるオペルが1970年から1988年まで生産・販売したクーペ型の乗用車である。
オペル・マンタA
番外
AMCのランブラー・マーリン
AMCのランブラー・マーリンは、残念ながら魚類の名称が由来ではありません。
マーリン(Marlin)は、英語で「カジキ」という魚を意味しますが、この車名に使われているマーリンは、航海や冒険を意味する「marlinspike(マーリンスパイク)」という言葉に由来しています。マーリンスパイクとは、船乗りがロープを解いたり、結び目をほどいたりするために使う道具のことです。
AMCランブラー・マーリンは、1960年代にアメリカン・モーターズ(AMC)が製造した大型の2ドアハードトップ車で、当時の若者向けに、スポーティーで冒険的なイメージを表現するために、この名前が採用されました。
カジキは、英語で「Marlin」と呼ばれますが、これは偶然の一致です。
AMCランブラー・マーリンは、1965年から1967年までの3年間のみ製造されましたが、その独特なデザインと高性能から、現在でもコレクターズアイテムとして人気があります。
まとめ
これらの車種名は、魚類が持つイメージや特徴から、自動車の性能やデザインを連想させることを目的として名付けられました。
自動車の車種名は、単なる記号ではなく、その自動車のイメージやブランド価値を表現する重要な要素の一つです。魚類の名前を車種名に採用することは、自動車に個性的な魅力を与えるとともに、自然界への敬意を示す意味も込められていると言えるでしょう。
上記以外にも、多くの車種名に魚類の種名が使用されています。
興味深いですよ!「魚類の種名が冠されたクルマ車種名」。