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「雁」を深掘りリサーチ!読みごとの意味や語源、用例・使われ方をまとめてレポート

今回の「生き物にまつわる言葉を深掘り」のテーマは「雁」です。

「見返り美人」と並んで高価な「月に雁」という切手を思い浮かべます。

切手趣味週間 - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/44/Japan_postal_week_in_1949.jpg

月に雁

「雁」とはいったい何を意味しているのでしょう?

上記を踏まえ「雁」を「生き物にまつわる言葉」として深掘りリサーチしてみました。

 

「雁」とは?

「雁」は、カモ科の鳥の一種で、一般的に群れをなして長距離を移動することで知られています。

秋になると暖かい地方へ渡り、春になると北へ帰ってくる様子は、古くから人々の心に深く根付いています。

「雁」の意味や用例・使われ方

「雁」という言葉には、以下のような様々な意味や使われ方があります。

動物としての雁

秋の季語としてよく使われ、渡り鳥としての特徴や、その群れが作る美しい V字形の編隊などが詠まれます。

比喩的な意味
  • 旅人: 遠くへ旅立つ人のことを「雁のように旅立つ」など、雁の渡りの様子になぞらえて表現することがあります。

  • 手紙: 遠く離れた人に送る手紙を「雁の便り」と表現することもあります。

  • 忠義: 雁はペアを組んで生涯を共にすることから、忠義の象徴として捉えられることもあります。

    例文:秋の季語: 北国の空には雁が列をなして飛んでいた。

  • 比喩: 故郷をあとにし、新たな地へと雁のように旅立つ。

  • 慣用句: 遠くの友から雁の便りが届いた。

このように「雁」という言葉には、美しい情景や、人々の感情を深く揺さぶる力があります。

 

「雁」の読み方の違いと由来

「雁」という漢字には、「がん」と「かり」という異なる読み方があります。この違いには、いくつかの理由と歴史的な背景が考えられます。

  • 「がん」: これは「雁」の音読みです。中国語の発音をそのまま日本語に取り入れた読み方であり、漢字そのものの持つ意味に比較的近い読み方と言えるでしょう。
  • 「かり」: これは「雁」の訓読みです。日本語独自の言葉として、古くから使われてきた読み方です。
読み方ごとの意味の違い
  • 「がん」: 鳥の種類を指す一般的な呼び方です。学術的な場面や、鳥の種類を明確にしたい場合などに使用されます。
  • 「かり」: 雁の鳴き声、または雁そのものを指す場合に使われます。雁の群れが渡りをする様子や、秋の季語として使われることも多く、より文学的な響きを持ちます。
読み方の使い分け

「がん」と「かり」の使い分けは、文脈や状況によって異なります。

  • 学術的な文脈: 鳥の種類を正確に示す必要がある場合、「がん」と読むことが多いです。
  • 文学的な文脈: 雁の鳴き声や、秋の情景などを表現したい場合、「かり」と読むことが多いです。
  • 日常会話: どちらの読み方を使っても通じますが、地域や個人の好みによって使い分けることがあります。

「雁」の読み方の違いは、漢字の成り立ちや、日本語の長い歴史の中で、様々な言葉が変化してきた結果です。それぞれの読み方に、微妙なニュアンスの違いがあり、状況に応じて使い分けることで、より豊かな表現が可能になります。

補足:「雁」の異体字として「鴈」がありますが、意味や読み方は同じです。

 

「雁」とはどんな鳥?

雁(がん、かり)は、カモ目カモ科マガン属に属する、カモより大きくハクチョウより小さい比較的大型の水鳥の総称です。

標準和名と分類

雁の標準和名はありません。なぜなら、雁は一つの種ではなく、カモ科マガン属に属する複数の種の総称だからです。日本で見られる雁には、マガン、ヒシクイ、コクガンなど様々な種類がいます。

カモ科マガン属に属する鳥の例

日本では急速な減少から保護鳥の対象となり、現在では禁猟。

マガン、カリガネ、ヒシクイなどが生息し、北海道宮島沼や宮城県伊豆沼などに冬鳥として飛来する。

マガン

日本で最もよく見られる雁の一種。

マガン - Wikipedia

マガン(真雁、Anser albifrons)は、カモ目カモ科マガン属に分類される鳥類。日本に渡り越冬するのは、亜種マガン(A. a. frontalis)。https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4f/Anser_albifrons_30050.JPG

 

ハイイロガン

Anser anser ハイイロガン Greylag goose

ハイイロガン - Wikipedia

ハイイロガン(灰色雁、Anser anser)は、カモ目カモ科マガン属に分類される鳥類。マガン属の模式種。

亜種ハイイロガン(A. a. rubrirostris)が、中華人民共和国北部、モンゴル、ロシア(ウラル山脈以東)で繁殖し、冬季になるとインド北部、中華人民共和国へ南下し越冬する。日本には越冬のため少数飛来(冬鳥)する[1][3]。 2008年1月、長崎県諫早市で12羽の観察記録がある。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/b7/Greylag_Goose_%28Anser_anser%29.jpg

 

ミカドガン

Anser canagicus ミカドガン Emperor goose

ミカドガン - Wikipedia

ミカドガン(帝雁、Anser canagicus)は、カモ目カモ科マガン属に分類される鳥類。

アラスカ州やチュクチ半島で繁殖し、冬期になるとカムチャツカ半島、アリューシャン列島、アラスカ湾へ南下し越冬する。

通常日本には飛来しないが、1964年(昭和39年)~1965年(昭和40年)に宮城県仙台市東部の水田で日本初の観察例がある。2017年(平成29年)10月にも北海道千歳市で記録がある。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d3/Emperor_Goose_on_nest_%28orange_head%29.jpg

 

サカツラガン

Anser cygnoides サカツラガン Swan goose

サカツラガン - Wikipedia

サカツラガン(酒面雁、Anser cygnoides、学名:Anser cygnoides Linnaeus, 1758) )は、カモ目カモ科マガン属に分類される鳥類の1種。

カザフスタン、モンゴル、ロシア南東部、中国、北朝鮮、韓国、日本に分布する。

夏季にカザフスタン、中国北東部、モンゴル南部、ロシア南東部で繁殖し、冬季になると中国南部(主に鄱陽湖)や朝鮮半島(主に漢江)で越冬する。日本では冬季に越冬のため不規則にごく少数が飛来する(まれな冬鳥もしくは迷鳥)。

頬の羽毛が橙色を帯びる個体もいて飲酒して紅潮したように見えることが和名の由来。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/a4/Swan_goose_arp.jpg

 

カリガネ

首が長く、嘴が赤いのが特徴。

カリガネ - Wikipedia

カリガネ(雁金、Anser erythropus)は、鳥綱カモ目カモ科マガン属に分類される鳥類。

日本には冬季に島根県の宍道湖や宮城県の伊豆沼・長沼などで越冬し(冬鳥)、秋期は渡りの途中に北海道のサロベツ原野などにも飛来する(旅鳥)。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/97/Anser_erythropus.jpg

 

ヒシクイ

マガンよりもやや大きく、首が長い。

ヒシクイ - Wikipedia

ヒシクイ(菱喰、Anser fabalis)は、鳥綱カモ目カモ科マガン属に分類される鳥類。亜種ヒシクイ(A. f. serrirostris)が、夏季にシベリア北部で繁殖し、冬季になると中国や日本へ南下する。https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/2/21/Dy2.jpg

 

インドガン

Anser indicus インドガン Bar-headed goose

インドガン - Wikipedia

インドガン(印度雁、Anser indicus)は、カモ目カモ科マガン属に分類される鳥類。標高8000m以上の低酸素環境のヒマラヤ山脈を超える、世界最高の高さを飛ぶ鳥として有名。

分布
アフガニスタン、インド、ウズベキスタン、カザフスタン東部、キルギス、タジキスタン、中華人民共和国西部、ネパール、バングラデシュ、ブータン、モンゴル、ロシア南東部

日本では、1968年に千葉県、1972年に長崎県、1986年に小笠原などでの記録があるが、かごぬけ個体の可能性もある。

種小名indicusは「インドの」の意で、和名と同義。バイカル湖以南のモンゴル高原などで繁殖し、冬季になるとインドなどへ南下し越冬する。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/c7/Oie_%C3%A0_t%C3%AAte_barr%C3%A9e_-_Bar-headed_goose.jpg/800px-Oie_%C3%A0_t%C3%AAte_barr%C3%A9e_-_Bar-headed_goose.jpg

 

ハクガン

Anser caerulescens Snow goose

絶滅が危惧されている非常に珍しい雁。

ハクガン - Wikipedia

ハクガン(白雁、学名:Anser caerulescens)は、カモ目カモ科マガン属に分類される鳥類。

亜種ハクガン(A. c. hyperboreus)が、カナダ北部、アラスカ州、ウランゲリ島、シベリア東部で繁殖し、冬季になると北アメリカ大陸西部へ南下し越冬する。日本には越冬のためごくまれに飛来(冬鳥)する。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/7/7f/Lesser_Snow_Goose.jpg

 

備考:

ハイイロガンまたはサカツラガンを原種とする家禽は、ガチョウ(鵞鳥)と呼ばれる。

なおノガン(野雁)は、ノガン科の鳥であり同じく「ガン」と呼称するがまったく別の種である。

 

雁の特徴

  • 渡り鳥: 北半球で繁殖し、冬になると暖かい地域へ渡ります。

  • 群れ: V字編隊を組んで飛ぶことが知られています。

  • 食性: 水草、穀物、昆虫などを食べます。

  • 生息地: 湖、沼、河川、湿地など水辺に生息します。

雁の多様性

雁は、生息地や渡りのルートによって様々な種類に分かれています。それぞれに特徴的な羽色や鳴き声を持っています。

雁の減少

近年、開発による生息地の減少や狩猟などにより、多くの雁の数が減少しています。いくつかの種は絶滅の危機に瀕しています。

 

「雁」の用例

鳥類としての「雁」、そしてその特徴から比喩的に使用される「雁」が使われている「雁」の使われ方(用例)」としては、以下があげられます。

<「雁」の用例>

  • 雁金紋(かりがねもん)
  • 雁行(がんこう)
  • 雁風呂(がんぶろ)
  • 雁道(がんどう / かりのみち)
  • 雁首(がんくび)
  • がんもどき
  • 初雁(はつかり)
  • カリガネソウ(雁金草)

「雁」という言葉が冠された言葉について、以下で順番に解説します。

雁金紋(かりがねもん)

雁金紋は、古くから日本の家紋として広く用いられてきた紋のひとつです。雁が翼を広げた姿を図案化したもので、その美しい姿と、雁が持つ渡り鳥としての特徴から、武家を中心に多く使用されました。

雁 - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/e/e8/Japanese_Crest_futatu_Karigane.svg

雁を図案化した日本の家紋(二つ雁金)

雁金紋の特徴と意味
  • 雁の姿: 雁金紋は、雁が翼を広げた姿を抽象的に表現しています。翼の形や向き、目の描き方など、様々なバリエーションが存在します。
  • 意味: 雁は、季節の移り変わりとともに長距離を移動する渡り鳥として知られています。このことから、雁金紋は「長寿」「忠義」「平和」などの象徴とされてきました。また、群れを成して飛ぶ習性から、「結束」「団結」の意味も込められていると考えられています。
  • 歴史: 雁金紋は、鎌倉時代頃から家紋として使用され始めました。特に、戦国時代には多くの武将が雁金紋を家紋として用いていました。
雁金紋の種類

雁金紋には、様々な種類があります。代表的なものとして、以下のものが挙げられます。

  • 二つ雁金: 2つの雁金紋を組み合わせたもの。
  • 結び雁金: 雁の羽を円形に結んだもの。
  • 丸に雁金: 円の中に雁金紋を配したもの。
雁金紋を用いた有名な武将
  • 柴田勝家: 戦国時代の武将。二つ雁金紋を用いたことで知られています。
  • 真田氏: 結び雁金紋を替紋として使用していました。
雁金紋の現代における利用

現代では、家紋としての利用だけでなく、様々な形で雁金紋が使われています。

  • 家紋グッズ: 家紋をデザインしたキーホルダーやストラップなどのグッズ
  • 着物: 着物に雁金紋を染めたり織り込んだりしたもの
  • インテリア: 壁飾りや屏風などに雁金紋を取り入れたもの

雁金紋は、その美しいデザインと深い意味から、古くから人々に愛されてきた紋です。

 

雁行(がんこう)

雁行(がんこう)という言葉には、大きく分けて以下の3つの意味があります。

1. 雁の飛ぶ姿

最も一般的な意味: 雁が空を飛ぶときに、V字形に並んで飛ぶ様子を指します。
特徴: 長距離を移動する際に、エネルギー効率を良くするためにこのような隊列を組むと考えられています。
季語: 秋の季語として用いられます。

2. 並んで進むこと

比喩的な表現: 雁が飛ぶ様子になぞらえて、人がまたは物が並んで進む様子を表現します。
例:
船団が雁行をなして航海する。
ランナーたちが雁行してスタートを切る。

3. 兵法における陣形

斜めの陣形: 兵隊が斜めに並んで配置する陣形を指します。

特徴: 敵の側面を攻撃したり、味方の後詰を待つ際に用いられることがあります。

その他
  • 雁行型: 建築用語では、マンションなどの住戸を雁行状に配置するものを「雁行型」といいます。
  • 雁行式: イベントなどで、参加者が雁行状に並ぶ形式を「雁行式」と呼ぶことがあります。

雁行は、自然界の美しい光景である雁の飛ぶ姿から生まれた言葉で、様々な場面で比喩的に使われています。

 

雁風呂(がんぶろ)

雁風呂(がんぶろ)は、青森県津軽地方に伝わる伝説の一つです。この伝説では、北国から渡ってきた雁が、海上で疲れた際に、口にくわえた木の枝を海に浮かべ、その上に乗って羽根を休めるとされています。そして、春に北国へ帰る際に、その枝を浜辺に置き去りにするのだそうです。

人々は、この枝を拾って燃やし、雁の霊を慰めるために風呂を沸かし、それを「雁風呂」と呼んでいました。

雁風呂の伝説が生まれた背景

この伝説が生まれた背景には、以下の要素が考えられます。

  • 雁に対する畏敬の念: 雁は、季節の移り変わりとともに長距離を移動する渡り鳥として、人々に畏敬の念を抱かれていました。
  • 自然との共生: 人々は、自然の中で生活し、自然の恵みに感謝していました。雁の行為を、自然の神秘や生命の尊さを象徴するものと捉えたのかもしれません。
  • 死生観: 雁の渡りは、生と死、再生を象徴するものと捉えられ、雁風呂の行事は、死んだ雁の霊を供養し、再生を祈る意味合いも含まれていたと考えられます。
雁風呂の伝説の広がり

雁風呂の伝説は、青森県津軽地方に限らず、日本各地に似たような伝説が伝わることもあります。これは、雁が人々に共通して親しまれていた動物であり、その行動が様々な形で物語に彩られたためと考えられます。

雁風呂に関する注意点

事実か伝説か: 雁風呂の伝説は、あくまで民話であり、歴史的な事実として実証されているわけではありません。

他の解釈: 雁風呂の伝説には、様々な解釈が存在します。例えば、雁が枝をくわえる行為を、目標達成のための準備を象徴するものと解釈する考え方もあります。

雁風呂を題材にした作品

雁風呂を題材にした作品としては、落語の「雁風呂」が有名です。この落語では、雁風呂の伝説をユーモラスに語り、人々の心を和ませてくれます。

雁風呂は、自然と人との関わり、生命の尊さ、そして人々の信仰心を象徴する美しい物語です。この伝説を通して、私たちは自然に対する畏敬の念や、生命の神秘について改めて考えることができるでしょう。

 

雁道(がんどう / かりのみち)

「雁道」という言葉には、大きく分けて以下の2つの意味があります。

1. 架空の土地

近世以前の日本人の信仰: 北方に存在すると信じられていた架空の土地を指します。

イメージ: 雁が北の地へ渡っていくことから、その彼方に理想郷極楽浄土のような場所があると想像されたようです。

関連する言葉: 北方、極楽浄土、理想郷

2. 地名

実在する地名: 愛知県に「雁道町」という地名が複数存在します。(名古屋市瑞穂区、碧南市など)

由来: 地名の由来は、必ずしも上記の架空の土地「雁道」に結びつくわけではありませんが、雁の渡りや、地域の特徴に由来している可能性があります。

「雁道」という言葉は、架空の理想郷を表す意味と、実在する地名として使われる意味の両方を持っています。どちらの意味で使われるかは、文脈によって異なります。

 

雁首(がんくび)

「雁首」という言葉は、主に以下の2つの意味で使われます。

1. キセルの部分

キセルの頭の部分: 喫煙具であるキセルのうち、たばこを詰める部分のことを「雁首」と呼びます。雁の首の形に似ていることから、この名前が付いたと言われています。
材質: 雁首には、様々な材質が使われます。木、陶器、金属などが一般的です。
種類: 雁首には、形や模様、材質によって様々な種類があります。

2. 人の頭や首

比喩的な表現: 人の頭や首を、雁首になぞらえて表現する場合があります。
慣用句: 「雁首を揃える」という慣用句があり、「皆が同じ方向を見て、同じように行動する」という意味で使われます。

「雁首」という言葉の由来

「雁首」という言葉は、雁の首の形がキセルの頭の部分に似ていることから生まれました。雁は、V字編隊を組んで長距離を移動する鳥であり、その特徴的な姿が人々の目に留まったのでしょう。

「雁首」に関連する言葉
  • 雁首を揃える: 皆が同じ方向を見て、同じように行動する
  • 羅宇: キセルの柄の部分

「雁首」という言葉は、キセルの部分と、比喩的に人の頭や首を表す言葉として使われます。雁の優雅な姿が、様々なものに名前として用いられてきたことがわかります。

 

がんもどき

「がんもどき」は、豆腐を油で揚げた料理ですが、その名前の由来は諸説あり、確かなことはわかっていません。一般的な説としては、以下の2つが挙げられます。

雁の肉に似ているから:

雁の肉は、かつては高級食材で、その食感が豆腐を揚げたものに似ていたことから、「雁の肉もどき」と呼ばれたという説です。

しかし、雁の肉を実際に食べたことがある人は少なく、この説の信憑性については疑問視する声もあります。

雁の羽根に似ているから:

揚げた豆腐の形が、雁の羽根を広げたように見えることから、「雁の羽根もどき」が訛って「がんもどき」になったという説です。

形状から名付けられたという説は、より視覚的に理解しやすく、説得力があるように思われます。

「がんもどき」の語源は、雁の肉に似ているか、羽根に似ているかのどちらかという説が有力ですが、確証はありません。いずれにしても、この名前が、豆腐料理に独特の風合いを与えていることは確かです。

 

初雁(はつかり)

初雁とは、秋に初めて北から南へ渡ってくる雁のことです。秋の訪れを感じさせる風物詩として古くから人々に親しまれてきました。

初雁が持つ意味

季節の変わり目: 初雁の渡りは、秋の深まりを感じさせる象徴的な出来事です。

  • 旅立ちや別れ: 北の地から暖かい地方へと旅立つ雁の姿は、故郷を離れる人々の心を揺さぶる、旅立ちや別れの象徴でもあります。
  • 希望: 春には北へと帰る雁の姿は、新たな始まりや希望を象徴します。
初雁を詠んだ和歌

古来より、多くの歌人が初雁を題材に和歌を詠んでいます。例えば、

「初雁や 空に見ゆるも わびしけれ 昔を思へば 物こそあはれ」 (百人一首より)
この歌は、初雁の姿を見て、昔を懐かしむ歌人自身の心情が詠まれています。

初雁と文化
  • 季語: 初雁は秋の季語として、俳句や川柳などに使われます。
  • 芸術: 絵画や文学作品など、様々な芸術作品に初雁が題材として登場します。
  • 風習: 初雁の渡りを観測する風習や、初雁をモチーフにした祭りなどが各地で行われてきました。

初雁は、単なる鳥ではなく、人々の心に様々な感情を呼び起こす、奥深い意味を持つ存在です。秋の訪れを感じ、自然の営みに思いをはせるきっかけを与えてくれるでしょう。

 

カリガネソウ(雁金草)

カリガネソウ - Wikipedia

カリガネソウ(雁草、雁金草、学名:Tripora divaricata (Maxim.) P.D.Cantino)は、シソ科に分類される多年草の1種。ホカケソウ(帆掛草)とも呼ばれる。和名は花の形状が雁に似ている草であることに由来する。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/cb/Tripora_divaricata_%28Mount_Yokoyama%29.jpg

 

まとめ

雁は、カモ科の中でも大型の鳥の総称で、様々な種類が存在します。

渡り鳥として知られ、V字編隊を組んで飛ぶ姿は秋の風物詩として親しまれています。しかし、多くの種が減少しており、保護の取り組みが求められています。

興味深いですよ!「雁」。