今回の「生き物にまつわる言葉を深掘り」のテーマは、その標準和名(カタカナ表記)に「天狗」がつく生き物です。
「天狗とは?」という問いかけに関しては、以下のリンク先に回答を用意してありますので参照ください。
以下の「動植物名シリーズ4部作」では、天狗は空想上の生き物として扱いから除外していますので、今回は、「天狗が和名につく生き物」についての新コンテンツとして作成しました。
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「動物名が冠されている植物」に関しては、以下のリンク先にまとめレポートしてありますので参照ください。
「他の動物名が冠されている動物」に関しては、以下のリンク先にまとめレポートしてありますので参照ください。
「植物名が冠されている動物」に関しては、以下のリンク先にまとめレポートしてありますので参照ください。
「他の植物名がついた植物」に関しては、以下のリンク先にまとめレポートしてありますので参照ください。
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生き物(動植物等)の標準和名(カタカナ表記)には、天狗が冠されているものが数多く存在します。それは、その生き物と天狗との間に何らかの関係性が見られる場合に名付けられることが多いです。
以下に、「標準和名(カタカナ表記)に天狗がつく生き物」を列挙し、その動物の特徴やそれぞれの命名の由来を説明します。
- 哺乳類
- 魚類
- ウミテング(学名:Eurypegasus draconis)
- オニテングハギ(学名:Naso brachycentron)
- クロテングハギ (学名:Naso annulatus)
- ゴマテングハギモドキ (学名:Naso maculatus)
- シノビテングハギ(学名:Naso lituratus)
- ツマリテングハギ(学名:Naso brevirostris)
- テングカワハギ(学名:Oxymonacanthus longirostris)
- テングダイ(学名:Evistias acutirostris)
- テングチョウチョウウオ(学名:Chaetodon bennetti)
- テングトクビレ(学名:Sarritor leptorhynchus)
- テングノオトシゴ(学名:Pegasus laternarius)
- テングノタチ(学名:Xiphias gladius)
- テングハギ(学名:Naso unicornis)
- テングハギモドキ(学名:Naso hexacanthus)
- テングハコフグ(学名:Ostracion rhinorhynchos)
- テングヘビギンポ(学名:Entomacrodus striatus)
- ナガテングハギモドキ(学名:Naso vlamingii)
- ミヤコテングハギ (学名:Naso caesius)
- モアイテングハギ(学名:Naso fageni)
- ヤリテング(学名:Pegasus volitans)
- ユミハリテングハギモドキ(Naso vlamingii)
- 菌類(キノコ)
- アカバナテングタケ(学名:Amanita rubrovolvata)
- ウスイロテングタケ(学名:Amanita fulva)
- カシワテングタケ(学名:Amanita castanopsidis)
- カラステング(Amanita corvina または Amanita corvini)
- シロタマゴテングタケ(学名:Amanita virosa)
- テングタケ(学名:Amanita muscaria):
- ナガヒロテングタケ(学名:Amanita muscaria var. muscaria):
- ホソバテングタケ(学名:Amanita muscaria var. muscaria):
- ミドリテングタケ(学名:Amanita griseoturcosa):
- ムラサキテングタケ(学名:Amanita muscaria var. muscaria):
- ベニテングタケ(学名:Amanita muscaria):
- 昆虫類
- 植物
- まとめ
「標準和名(カタカナ表記)に天狗がつく生き物」を分類ごとに五十音順に掲載してあります。
「天狗が標準和名につく生物」一覧(分類別・五十音順)
哺乳類
コテングコウモリ(学名:Murina ussuriensis)
- 特徴:小型のコウモリで、体長約4〜5cm。夜行性で昆虫を食べる。
- 分布:主に東アジア地域に分布し、日本では北海道や本州北部に生息。
-
コテングコウモリの和名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な鼻の形にあります。
-
管状の鼻:コテングコウモリの鼻は、他のコウモリには見られない、前方に長く突き出た管状の形状をしています。
この形が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テングコウモリ」という名がつけられました。 -
「コ」がつく理由:「コ」は「小」を意味し、同属の「テングコウモリ」よりも小型であることから、「コテングコウモリ」という名がつけられています。
-
このように、コテングコウモリの和名は、その独特の鼻の形が天狗の長い鼻を彷彿とさせることに由来しています。
テングコウモリ(学名:Murina hilgendorfi)
- 特徴:体長約4〜5cmの小型コウモリで、夜行性。昆虫を主食とする。
- 分布:日本全域に分布し、森林や林縁部に生息。
-
テングコウモリの和名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な鼻の形にあります。
-
管状の鼻: テングコウモリの鼻は、他のコウモリには見られない、前方に長く突き出た管状の形状をしています。
-
日本の伝承との関連: この形が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テングコウモリ」という名がつけられました。
-
テングコウモリという名前は、その独特な形態が日本の文化的な伝承と結びついた命名であることがわかります。
テングザル(学名:Nasalis larvatus)
テングザル(Nasalis larvatus)は、霊長目オナガザル科に属するサルです。東南アジアのボルネオ島の固有種で、主に沿岸部のマングローブ林や川沿いの密林に生息しています。
- 主な特徴は以下の通りです。
- 鼻の形: オスの成獣は、顔の真ん中に天狗のように長く垂れ下がった大きな鼻を持つのが最大の特徴です。この鼻は、興奮するとさらに大きくなると言われています。メスや子どもの鼻は、オスほど大きくありません。
- 体色: 体は赤褐色から黄褐色で、手足や尾は灰色がかった色をしています。
- 生態: 樹上生活者で、主に木の葉や果実を食べています。消化が難しい木の葉を好むため、お腹が大きく膨らんでいます。オスは多くのメスと子どもを従えたハーレムを形成します。
- 天狗がつく由来
テングザルの和名に「天狗」がつく由来は、その極めて特徴的な鼻の形にあります。- 長い鼻:
- オスのテングザルの鼻は、顔の真ん中から大きく突き出て垂れ下がっています。
- この形状が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テングザル」という名がつけられました。
- 長い鼻:
テングザルは、その英語名も「Proboscis Monkey(プロボスキス・モンキー)」と呼ばれており、「Proboscis」は「長い鼻」を意味します。このことから、世界共通でその特徴的な鼻が最も印象的な点として認識されていることがわかります。
魚類
ウミテング(学名:Eurypegasus draconis)
ウミテング(Eurypegasus draconis)は、トゲウオ目ウミテング科に分類される海水魚です。インド洋から西太平洋のサンゴ礁域や砂底に生息しています。
- 主な特徴は以下の通りです。
- 口先(吻): 口先が長く突き出ており、天狗の鼻を思わせるのが最大の特徴です。この口先を使って海底の砂の中の小さな生物を探して食べます。
- 胸びれ: 胸びれは非常に大きく、水平に広げるとまるで鳥の翼のようです。この胸びれを使って海底を這うように移動したり、ゆっくりと泳いだりします。
- 体の形: 体は平たく、鱗(うろこ)は硬い骨板状になっています。
- 大きさ: テングノオトシゴよりも小型で、全長は10cmほどです。
- 標準和名に天狗がつく由来
ウミテングの標準和名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な口先(吻)の形状にあります。- 長い鼻の連想:
- 長く突き出た口先が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テング」という名がつけられました。
- 「ウミ」がつく理由:
- 「ウミ」は「海」を意味し、この魚が海に生息することを示しています。
学名の「Eurypegasus」は、ギリシア神話に登場する翼を持つ天馬「ペガサス」に由来しており、この魚の大きな胸びれを翼に見立てていることがわかります。
オニテングハギ(学名:Naso brachycentron)
オニテングハギ(Naso brachycentron)は、スズキ目ニザダイ科テングハギ属に分類される海水魚です。インド洋から太平洋のサンゴ礁域に広く生息しています。
- 主な特徴は以下の通りです。
- 角状の突起: オスの成魚は、目の前方に角のように突き出た突起を持ちます。この突起は天狗の鼻を思わせるため、和名の由来にもなっています。メスにはこの突起が発達しません。
- 体色と模様: 体色は灰色から褐色で、背中側に隆起が見られるのが特徴です。
- 尾びれ: 尾びれの両端が糸のように長く伸びます。
- 大きさ: 成長すると全長60cmを超える大型の魚です。
- 標準和名に天狗がつく由来
オニテングハギの標準和名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な角状の突起にあります。- 長い鼻の連想:
- オスの成魚に発達する目の前方の突起が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テングハギ」という名がつけられました。
- 「オニ」がつく理由:
- オニテングハギは、同じテングハギ属のテングハギ(Naso unicornis)よりも、その突起が大きく、より「鬼(オニ)」のように見えることから、「オニ」が冠せられています。
- 長い鼻の連想:
学名の「Naso」はラテン語で「鼻」を意味しており、英名でも「Unicornfish(ユニコーンフィッシュ)」と呼ばれるなど、世界的にその特徴的な突起が名前の由来となっています。
クロテングハギ (学名:Naso annulatus)
- クロテングハギ(Naso annulatus)は、スズキ目ニザダイ科テングハギ属に分類される大型の海水魚です。インド洋から太平洋のサンゴ礁域に広く生息しています。
- 吻(ふん)の突起: オスの成魚は、目の前方に角のように突き出た突起を持ちます。この突起が、和名の「天狗」の由来となっています。メスや若い個体では突起はほとんど発達しません。
- 「クロ」の由来: 体色が全体的に暗い灰褐色から黒っぽい色をしており、成長とともに体色が濃くなる傾向があることから、「クロ(黒)」が冠せられています。
- 尾柄(びへい)の骨板: 尾びれの付け根には、ニザダイ科の特徴である鋭い骨板が、片側に2枚ずつあります。
- 標準和名に天狗がつく由来:クロテングハギの和名に「天狗」がつく由来は、その目の前に突き出た角状の突起にあります。
- 長い鼻の連想:
テングハギ属(_Naso_属)の魚は、共通して目の前方に角や鼻のように突き出た突起を持ちます。この突起の形状が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テングハギ」という名がつけられました。
- 長い鼻の連想:
学名の「Naso」はラテン語で「鼻」を意味しており、世界的にその特徴的な突起が名前の由来となっています。
ゴマテングハギモドキ (学名:Naso maculatus)
- ゴマテングハギモドキ(Naso maculatus)は、スズキ目ニザダイ科テングハギ属に分類される海水魚です。太平洋のサンゴ礁域に生息しています。
- 吻(ふん): この魚は、同じテングハギ属(_Naso_属)に属しますが、テングハギが持つような角状の長い突起(天狗の鼻)は持っていません。吻は短く目立ちません。
- 「ゴマ」の由来: 体の表面に、成長に伴って小さな黒いゴマのような斑点が一面に現れることに由来しています。
- 「モドキ」の由来: 天狗の鼻のような突起がないため、「テングハギに似ているが非なるもの」という意味で「モドキ(擬)」という名前がついています。
- 大きさ: 全長60cmほどになる中型の魚です。
- 標準和名に天狗がつく由来:ゴマテングハギモドキの和名に「天狗」がつく由来は、その分類上の位置にあります。
- テングハギ属(_Naso_属)であるため:
この魚は、天狗の鼻のような長い突起を持つテングハギなどと同じテングハギ属に分類されます。この属に属する種は、たとえ突起を持たない種であっても、属の共通名として「テングハギ」の名が使われています。 - つまり、ゴマテングハギモドキは、「天狗の鼻」の突起がないにもかかわらず、その仲間であることから「テングハギモドキ」と名付けられ、体表の模様の特徴を示す「ゴマ」が冠されているのです。
- テングハギ属(_Naso_属)であるため:
シノビテングハギ(学名:Naso lituratus)
シノビテングハギ(Naso lituratus)は、スズキ目ニザダイ科テングハギ属に分類される海水魚です。インド洋から太平洋のサンゴ礁域に広く生息しています。
- 特徴:
- 体色: 体は全体的に黒っぽい褐色で、口の周りが明るいオレンジ色をしているのが特徴です。
- 吻(ふん): テングハギ属に分類されますが、他の仲間と異なり、目の前方に長く突き出た角状の突起(天狗の鼻)がありません。
- 尾柄: 尾びれの付け根には、ナイフのように鋭い2つの骨板があります。
- 標準和名に天狗がつく由来
シノビテングハギの和名に「天狗」がつく由来は、同じテングハギ属に分類されることにあります。- しかし、この魚の名前の最もユニークな点は「シノビ(忍び)」という部分です。
- 「忍び」の由来: シノビテングハギは、テングハギ属の魚が持つ天狗の鼻のような長い突起を、まるで「忍んでいる」かのように持たないことから名付けられました。他の仲間が持つ特徴的な突起を持たないことが、この魚を区別する名前の由来となっているのです。
ツマリテングハギ(学名:Naso brevirostris)
- ツマリテングハギの特徴:ツマリテングハギ(Naso brevirostris)は、スズキ目ニザダイ科テングハギ属に分類される海水魚です。インド洋から太平洋のサンゴ礁域に広く生息しています。
- 吻(ふん)の突起: オスの成魚は、目の前に角のような突起(吻)を持ちます。この突起が和名の「天狗」の由来ですが、他のテングハギの仲間と比べて短く、先端が丸いのが特徴です。
- 「ツマリ」の由来: 突起が短く詰まって見えることから「ツマリ」の名が冠せられています。
- 大きさ: 全長60cmほどになる中型の魚です。
- 体色: 体は青みがかった灰色や褐色で、小さな黒い斑点が散らばっています。
- 標準和名に天狗がつく由来:ツマリテングハギの和名に「天狗」がつく由来は、その目の前に突き出た角状の突起にあります。
- 長い鼻の連想:
テングハギ属(_Naso_属)の魚は、共通して目の前方に角や鼻のように突き出た突起を持ちます。この突起の形状が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テングハギ」という名前がつけられました。 - 「ツマリ」の意味:
この種は、その突起がテングハギ属の他の種(テングハギやオニテングハギなど)と比べて短く詰まった形をしているため、「ツマリ(詰まり)」という名前がつけられ、区別されています。
- 長い鼻の連想:
学名の brevirostris も、ラテン語で「短い」を意味する brevis と「くちばし/鼻」を意味する rostrum から来ており、和名の「ツマリ」と一致する特徴を示しています。
テングカワハギ(学名:Oxymonacanthus longirostris)
- テングカワハギの特徴:テングカワハギ(Oxymonacanthus longirostris)は、フグ目カワハギ科に分類される海水魚です。インド洋から太平洋の熱帯・亜熱帯域に広く生息し、サンゴ礁域で見られます。
- 口先(吻): 最大の特徴は、その標準和名の由来にもなっている、細長く突き出た口先(吻)です。この長い口先を使って、サンゴのポリプをついばんで食べます。
- 体色と模様: 体は鮮やかな緑色で、小さな白い斑点が一面に散りばめられています。この美しい模様から、観賞魚としても人気があります。
- 泳ぎ方: 普段は、サンゴの間をゆっくりと漂うように泳ぎます。
- 標準和名に天狗がつく由来
テングカワハギの和名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な口先の形にあります。- 長い鼻の連想: 細長く突き出た口先が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テング」という名がつけられました。
- 「カワハギ」の由来: フグ目のカワハギ科に属する魚であることから、「カワハギ」という名前がつけられています。
- 学名の longirostris も、ラテン語で「長い」を意味する longus と「くちばし」を意味する rostrum から来ており、和名と同様にその特徴的な口先の形に由来しています。
テングダイ(学名:Evistias acutirostris)
- テングダイ(Evistias acutirostris)は、スズキ目テングダイ科に分類される海水魚です。日本の近海に生息し、特に岩礁域や藻場で見られます。
- 口先(吻): 最大の特徴は、その和名の由来にもなっている、細長く突き出た口先(吻)です。この口先を使って、岩の隙間や砂の中にいる小さな無脊椎動物を探して食べます。
- 体色と模様: 体は全体的に黄色から褐色で、数本の黒い横縞模様が入っています。
- ヒレ: 背びれは大きく、前方に長く伸びています。幼魚は特に背びれが長く、成長とともに短くなります。
- 標準和名に天狗がつく由来
テングダイの和名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な口先の形にあります。- 長い鼻の連想: 細長く突き出た口先が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テング」という名がつけられました。
- 「ダイ」の由来: 姿がタイ(鯛)に似ていること、または高級魚として扱われることから、「ダイ」という名前がつけられています。
- 学名の acutirostris も、ラテン語で「鋭い」を意味する acutus と「くちばし」を意味する rostrum から来ており、和名と同様にその特徴的な口先の形に由来しています。
テングチョウチョウウオ(学名:Chaetodon bennetti)
- テングチョウチョウウオの特徴
テングチョウチョウウオ(Chaetodon bennetti)は、スズキ目チョウチョウウオ科に属する海水魚です。インド洋から太平洋の熱帯・亜熱帯域に広く生息し、サンゴ礁や岩礁域で見られます。- 口先(吻): この魚の最大の特徴は、その標準和名の由来にもなっている、細長く突き出た口先(吻)です。この口先を使って、サンゴの隙間にいる小さな生物を探して食べます。
- 体色と模様: 体は鮮やかな黄色で、中央には大きな黒い斑点があります。目の上には黒い縦縞が入り、背びれや尾びれにも黒い縁取りが見られます。
- 標準和名に天狗がつく由来
テングチョウチョウウオの和名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な口先の形にあります。- 長い鼻の連想: 細長く突き出た口先が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テング」という名がつけられました。
- 「チョウチョウウオ」の由来: チョウチョウウオ科の魚は、その鮮やかな体色やひらひらと泳ぐ姿が蝶(ちょう)に似ていることから、この科の名前がつけられています。
- 学名の Chaetodon はギリシャ語で「毛の歯」を意味し、bennetti は発見者の一人であるエドワード・ベネットにちなんで名付けられました。和名も学名も、この魚の独特な形態的特徴に由来しています。
テングトクビレ(学名:Sarritor leptorhynchus)
- テングトクビレの特徴:テングトクビレ(Sarritor leptorhynchus)は、カサゴ目トクビレ科に属する海水魚です。北太平洋の冷たい深海に生息しています。
- 口先(吻): この魚の最大の特徴は、和名の由来にもなっている細長く鋭く突き出た口先(吻)です。
- 体の形: 全長は20cmほどで、体は細長く、トクビレ科の特徴である硬い骨板で覆われています。
- 生態: 長い口先を使って海底の泥の中にいる小さな生物を探して食べます。
- 標準和名に天狗がつく由来:テングトクビレの和名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な口先の形状にあります。
- 長い鼻の連想:
細長く突き出た口先が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テング」という名がつけられました。 - 「トクビレ」の由来:
カサゴ目トクビレ科に属する魚で、「特鰭(とくびれ)」という名前は、この科の魚が持つ独特な形の背びれや胸びれに由来します。
- 長い鼻の連想:
学名の leptorhynchus も、ギリシャ語で「細い」と「鼻」を意味する言葉から構成されており、和名が示す通りの特徴(細い鼻=天狗の鼻)を持っています。
テングノオトシゴ(学名:Pegasus laternarius)
- テングノオトシゴ(Pegasus volitans)は、トゲウオ目ウミテング科に分類される海水魚です。インド洋から西太平洋にかけての温帯から熱帯の浅い砂底に生息しています。そのユニークな姿から、ダイバーに人気のある生物です。
- 主な特徴は以下の通りです。
- 口先(吻): 口先が長く突き出ており、天狗の鼻を思わせるのが最大の特徴です。この口先で海底の砂の中の小さな生物を探して食べます。
- 胸びれ: 胸びれは非常に大きく、水平に広げるとまるで鳥の翼のようです。この胸びれを使って海底を這うように移動したり、ゆっくりと泳いだりします。
- 体色: 体は淡い褐色で、枯れ葉や砂に擬態しているため、保護色になっています。
- 体の形: 体は平たく、鱗(うろこ)は硬い骨板状になっています。
- 標準和名に天狗がつく由来
テングノオトシゴの標準和名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な口先(吻)の形状にあります。- 長い鼻の連想:
- 長く突き出た口先が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テング」という名がつけられました。
- 「オトシゴ」がつく理由:
- この魚はタツノオトシゴに似た姿をしていることから、「テングノオトシゴ」という名前になりました。ただし、分類学的にはタツノオトシゴとは異なるウミテング科に属します。
- 長い鼻の連想:
- 学名の「Pegasus」は、ギリシア神話に登場する翼を持つ天馬「ペガサス」に由来しており、この魚の大きな胸びれを翼に見立てていることがわかります。
- Brick seamoth - Wikipedia
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テングノオトシゴ Pegasus latenarius
テングノタチ(学名:Xiphias gladius)
- テングノタチの特徴:ご提示の学名 Xiphias gladius の標準和名はメカジキです。「テングノタチ」は、メカジキの地方名または古い別名として知られています。
- メカジキはカジキ科に分類される大型の魚で、世界中の温帯から熱帯の海に生息しています。
- 吻(ふん): 最大の特徴は、上顎が長く平たい剣状に突き出ていることです。この吻(くちさき)を振り回して獲物を捕獲します。
- 体形: 全長4メートル、体重500キログラムを超えることもあり、非常に大型です。
- ヒレ: 背びれは大きく発達していますが、成長すると小さくなります。
- 「天狗」がつく由来:テングノタチという別名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な吻(ふん)の形状にあります。
- 長い鼻の連想: メカジキの長く鋭く突き出た上顎(吻)が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を強く連想させることから、「テング」という名が冠せられました。
- 「タチ」がつく由来
太刀の連想: 吻の形が、武士が使う太刀(たち)のように細長く鋭い剣状であることから、「タチ(太刀)」という名がつけられています。 - つまり、「テングノタチ」とは、「天狗の鼻のように長く太刀のように鋭い魚」という意味が込められた呼び名です。
学名 Xiphias gladius も、ギリシャ語とラテン語で「剣」を意味する言葉から構成されており、世界共通でその吻が最も印象的な特徴として認識されています。
テングハギ(学名:Naso unicornis)
- テングハギ(Naso unicornis)は、スズキ目ニザダイ科テングハギ属に分類される海水魚です。インド洋から太平洋にかけて広く分布し、サンゴ礁や岩礁域に生息しています。
- 主な特徴は以下の通りです。
- 角状の突起: オスの成魚は、目の前方に角のように突き出た突起を持ちます。この突起は、和名の由来にもなっています。メスや若い個体では突起が小さく、ほとんど目立ちません。
- 体色と模様: 体色は青みがかった灰色から褐色で、成長とともに色が変化します。
- 尾びれ: 尾びれは成長すると、両端が糸状に伸びる個体もいます。
- 大きさ: 全長は70cmを超えることもあり、ニザダイ科の中では大型の部類に入ります。
- 標準和名に天狗がつく由来
テングハギの標準和名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な角状の突起にあります。- 長い鼻の連想:
- オスの成魚に発達する目の前方の突起が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テングハギ」という名がつけられました。
- 長い鼻の連想:
- 学名の「Naso unicornis」は、ラテン語で「鼻」を意味する「Naso」と、「一本の角」を意味する「unicornis」から来ており、英語でも「Unicornfish(ユニコーンフィッシュ)」や「Bluespine unicornfish」と呼ばれています。これらの名前も、すべてその特徴的な突起に由来しています。
- テングハギ - Wikipedia
テングハギモドキ(学名:Naso hexacanthus)
- テングハギモドキの特徴:テングハギモドキ(Naso hexacanthus)は、スズキ目ニザダイ科テングハギ属に分類される海水魚です。インド洋から太平洋のサンゴ礁域に広く生息しています。
- 吻(ふん): この魚は、同じテングハギ属(_Naso_属)に属しますが、目の前に角のような突起(天狗の鼻)を持ちません。成長しても吻は短く、目立ちません。
- 「モドキ」の由来: テングハギ属でありながら、「天狗」の最大の特徴である突起を持たないため、「テングハギに似ているが非なるもの」という意味で「モドキ(擬)」という名前がついています。
- 体色と大きさ: 全長75cmほどになる大型の魚です。体は青みがかった灰色で、模様はほとんどありません。
- 尾柄: 尾びれの付け根には、ニザダイ科の特徴である鋭い骨板が、片側に2枚ずつあります。
- 標準和名に天狗がつく由来:テングハギモドキの和名に「天狗」がつく由来は、その分類上の位置にあります。
- テングハギ属(_Naso_属)であるため: この魚は、天狗の鼻のような長い突起を持つテングハギやオニテングハギなどと同じテングハギ属に分類されます。そのため、属の共通名として「テングハギ」が使われています。
- 命名のポイント: この魚の命名は、「天狗」の突起を持つか持たないかで区別されています。
- テングハギ:長い突起を持つ
- シノビテングハギ:突起を忍んでいるかのように目立たない
- テングハギモドキ:突起がないため「テングハギもどき」
つまり、この魚は「天狗の鼻」の突起がないにもかかわらず、その仲間であることから「テングハギモドキ」と名付けられたのです。
テングハコフグ(学名:Ostracion rhinorhynchos)
- 特徴:テングハコフグ(Ostracion rhinorhynchos)は、フグ目ハコフグ科に属する海水魚です。インド洋から西太平洋の熱帯域に広く生息し、サンゴ礁や岩礁域で見られます。
- 口先(吻): この魚の最大の特徴は、和名の由来にもなっている、前方に長く突き出した口先(吻)です。この吻は、細長く管状になっており、テングの鼻を強く連想させます。
- 体の形: 名前の通り、体は硬い骨板でできた箱状の甲羅に覆われています。
- 体色と模様: 体色は白っぽい地色に、小さな青や黒の斑点が散りばめられています。
- 標準和名に天狗がつく由来:テングハコフグの標準和名に「天狗」がつく由来は、その極めて特徴的な口先(吻)の形状にあります。
- 長い鼻の連想:
- 長く突き出て管状になった口先が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テング」という名がつけられました。
- 「ハコフグ」の由来:
- 体が硬い骨板でできた箱のような形をしていることから、「ハコフグ」という名前がつけられています。
- 長い鼻の連想:
学名の rhinorhynchos も、ギリシャ語で「鼻」を意味する rhinos と「くちばし/吻」を意味する rhynchos から来ており、和名と同様にその特徴的な「鼻」に由来しています。
テングヘビギンポ(学名:Entomacrodus striatus)
- テングヘビギンポの特徴:テングヘビギンポ(Entomacrodus striatus)は、スズキ目イソギンポ科に属する海水魚です。インド洋から太平洋にかけての熱帯・亜熱帯域に広く生息し、特に岩礁の潮間帯や潮だまりでよく見られます。
- 口先(吻): この魚の最大の特徴は、和名の由来にもなっているやや前方に突き出した口先(吻)です。しかし、他のテングと名がつく魚ほど極端に長くはありません。
- 体色と模様: 体色は褐色で、数本の縦縞や暗色の斑点模様があります。
- 生態: 潮が引いた後の岩場で、張り付くようにして生活しており、活発に動き回ります。
- 標準和名に天狗がつく由来:テングヘビギンポの和名に「天狗」がつく由来は、その頭部の形状にあります。
- 長い鼻の連想:
- この魚の口先が、同科の他のギンポ類と比べてわずかに長く突き出ているため、その吻の形状が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テング」という名がつけられました。
- 「ヘビギンポ」の由来:
- 同じイソギンポ科に属するヘビギンポという魚に似ており、体が細長く、岩場を這うように動く姿がヘビに似ていることから、「ヘビギンポ」という名前がついています。
- 長い鼻の連想:
このテングヘビギンポの場合、他のテングと名のつく魚ほど吻が長くなくても、その属や科の中で比較した際に、口先の特徴が際立っていたため、「天狗」という名が冠されたと考えられます。
ナガテングハギモドキ(学名:Naso vlamingii)
- ナガテングハギモドキの特徴:ナガテングハギモドキ(Naso vlamingii)は、ニザダイ科テングハギ属に分類される大型の海水魚です。
- 吻(ふん): この魚は、同じテングハギ属に属しますが、テングハギが持つような角状の長い突起(天狗の鼻)は持っていません。吻は短く目立ちません。
- 「ナガ」の由来: 体がテングハギ属の仲間の中でも特に細長く、流線形をしていることから「ナガ(長)」が冠されています。
- 「モドキ」の由来: 天狗の鼻のような突起がないため、「テングハギに似ているが非なるもの」という意味で「モドキ(擬)」という名前がついています。
- 標準和名に天狗がつく由来
ナガテングハギモドキの和名に「天狗」がつく由来は、その分類上の位置にあります。- テングハギ属(_Naso_属)であるため:
この魚は、天狗の鼻のような長い突起を持つテングハギなどと同じテングハギ属に分類されます。この属の魚は、たとえ突起を持たない種であっても、属の共通名として「テングハギ」の名が使われます。
- テングハギ属(_Naso_属)であるため:
つまり、この魚は「天狗の鼻」の突起がないにもかかわらず、その仲間であることから「テングハギモドキ」と名付けられ、体が長いことから「ナガテングハギモドキ」として区別されているのです。
ミヤコテングハギ (学名:Naso caesius)
- ミヤコテングハギの特徴:ミヤコテングハギ(Naso caesius)は、スズキ目ニザダイ科テングハギ属に分類される海水魚です。太平洋のサンゴ礁域に広く生息しています。
- 吻(ふん): この魚は、同じテングハギ属に属しますが、テングハギやオニテングハギが持つような角状の長い突起(天狗の鼻)は持っていません。吻は短く目立ちません。
- 「ミヤコ」の由来: 「ミヤコ」は、サンゴ礁の発達した南の島(宮古島など)の海域に生息することに由来すると考えられます。
- 体色と模様: 体色は全体的に青灰色("caesius" はラテン語で「青みがかった灰色」を意味します)で、模様はほとんどありません。成長すると大型になり、全長50cmほどになります。
- 標準和名に天狗がつく由来
ミヤコテングハギの和名に「天狗」がつく由来は、その分類上の位置にあります。- テングハギ属(_Naso_属)であるため:
この魚は、天狗の鼻のような長い突起を持つテングハギなどと同じテングハギ属に分類されます。この属に属する種は、たとえ突起を持たない種であっても、属の共通名として「テングハギ」の名が使われています。
- テングハギ属(_Naso_属)であるため:
つまり、ミヤコテングハギは、「天狗」の最大の特徴である長い突起を持たないにもかかわらず、その近縁種であることから「テングハギ」という名が付き、生息域の特徴を示す「ミヤコ」が冠されています。
モアイテングハギ(学名:Naso fageni)
- モアイテングハギの特徴:モアイテングハギ(学名:Naso fageni)は、スズキ目ニザダイ科テングハギ属に分類される海水魚です。インド洋から西太平洋の熱帯域に生息しています。
- 吻(ふん)の突起: オスの成魚は、目の前方に角状の突起を持ちます。この突起は、他のテングハギ属の魚と比較しても非常に大きく分厚いのが特徴です。
- 「モアイ」の由来: この大きな突起と頭部の形状が、イースター島のモアイ像の頭部を連想させることから、「モアイ」というユニークな名前が冠せられました。
- 標準和名に天狗がつく由来
モアイテングハギの和名に「天狗」がつく由来は、テングハギ属の魚に共通する特徴的な吻(ふん)の形状にあります。- 長い鼻の連想:
テングハギ属(_Naso_属)の魚は、一般的に目の前方に角や鼻のように突き出た突起を持ちます。この突起の形状が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テングハギ」という名がつけられています。
- 長い鼻の連想:
この魚は、その突起が特に巨大でモアイ像に似ていたため、天狗の名に「モアイ」が加わり、他のテングハギの仲間と区別されています。
ヤリテング(学名:Pegasus volitans)
- ヤリテングの特徴:ヤリテング(Pegasus volitans)は、トゲウオ目ウミテング科に分類される海水魚です。インド洋から西太平洋にかけての温帯から熱帯の浅い砂底に生息しています。
- 口先(吻): この魚の最大の特徴は、その標準和名の由来にもなっている、細長く前方に突き出た口先(吻)です。この長い口先を使って海底の小さな生物を探して食べます。
- 「ヤリ」の由来: その口先が、特に細く真っ直ぐに槍(やり)のように突き出ていることに由来しています。
- 胸びれ: 胸びれは非常に大きく、水平に広げるとまるで鳥の翼のようです。この胸びれで海底を這うように移動します。
- 標準和名に天狗がつく由来:ヤリテングの和名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な口先(吻)の形状にあります。
- 長い鼻の連想:
細長く突き出た口先が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テング」という名がつけられました。 - 分類上の仲間:
同じウミテング科には、他にも口先が長いテングノオトシゴ(Pegasus laternarius)やウミテング(Eurypegasus draconis)がおり、「テング」はこれらの仲間を指す共通名としても使われています。
- 長い鼻の連想:
学名の volitans はラテン語で「飛ぶ」を意味し、その大きな胸びれを翼に見立てていることがわかります。
ユミハリテングハギモドキ(Naso vlamingii)
- ユミハリテングハギモドキの特徴:ユミハリテングハギモドキ(Naso vlamingii)は、スズキ目ニザダイ科テングハギ属に分類される大型の海水魚です。インド洋から太平洋のサンゴ礁域に広く生息しています。
- 吻(ふん): この魚は、同じテングハギ属に属しますが、テングハギが持つような角状の長い突起(天狗の鼻)は持っていません。吻は短く目立ちません。
- 「ユミハリ」の由来: 成魚の眼の後ろから額にかけて、弓の弦を張ったような青い帯状の模様が現れることに由来しています。また、尾びれが大きく広がり、弓のような形に見えることにも由来するとされます。
- 「モドキ」の由来: 天狗の鼻のような突起がないため、「テングハギに似ているが非なるもの」という意味で「モドキ(擬)」という名前がついています。
- 体色: 体は青みがかった灰色で、興奮すると顔や側面に鮮やかな青い模様が現れます。
- 標準和名に天狗がつく由来
ユミハリテングハギモドキの和名に「天狗」がつく由来は、その分類上の位置にあります。- テングハギ属(_Naso_属)であるため:
この魚は、天狗の鼻のような長い突起を持つテングハギなどと同じテングハギ属に分類されます。この属に属する魚は、たとえ突起を持たない種であっても、属の共通名として「テングハギ」の名が使われています。
- テングハギ属(_Naso_属)であるため:
つまり、この魚は「天狗の鼻」の突起がないにもかかわらず、その仲間であることから「テングハギモドキ」という名が付き、体や模様の特徴を示す「ユミハリ」が冠されているのです。
菌類(キノコ)
アカバナテングタケ(学名:Amanita rubrovolvata)
- アカバナテングタケの特徴:アカバナテングタケ(Amanita rubrovolvata)は、テングタケ属に属する中型の毒キノコです。夏から秋にかけて広葉樹林や針葉樹林の地上に発生します。
- カサ: 直径は4〜10cmほどで、カサの表面は鮮やかな赤色から朱色をしています。表面には白いイボ状のツブツブ(ツボの破片)がついています。
- 毒性: 誤食すると嘔吐や下痢などの消化器系の中毒症状を引き起こします。
- 標準和名に天狗がつく由来:アカバナテングタケの標準和名に「天狗」がつく由来は、テングタケ属のキノコに共通する形態的特徴と日本の伝承に由来すると考えられます。
- 天狗の鼻の連想:
キノコの柄からカサへと伸びる形が、まるで天狗の長い鼻のように見えることから名付けられたという説があります。 - 天狗の飾りの連想:
カサの表面に残る白いイボ状のツブツブや、根本に残るつぼの破片が、天狗の顔の周りにある白い飾りや頭巾を連想させるため、天狗の名がつけられたという説も有力です。 - 毒性からの連想:
毒キノコであることから、人を惑わしたり、不思議な力を持つとされる天狗と結びつけて名付けられたという説もあります。 - 「アカバナ」は、このキノコの鮮やかな赤いカサの色に由来しています。
- 天狗の鼻の連想:
ウスイロテングタケ(学名:Amanita fulva)
- ウスイロテングタケ(Amanita fulva)は、テングタケ科テングタケ属に属するキノコです。夏から秋にかけて、広葉樹林や針葉樹林の地上に発生します。
- カサ: 直径は4〜10cmほどで、色は淡い黄色から淡い褐色をしています。成長すると、カサの縁に明瞭な条線が見られます。
- 柄とツバ: 柄は細く、白いです。このキノコは、他のテングタケ属と異なり、柄の途中にツバ(リング)がありません。
- ツボ: 柄の根本には、袋状の大きなツボ(外被膜の残骸)があります。
- 毒性: 毒性は弱いか、無毒とされることもありますが、生食は危険とされており、食用には適しません。
- 標準和名に天狗がつく由来
ウスイロテングタケの和名に「天狗」がつく由来は、他のテングタケ属のキノコと同様に、形態的特徴と分類に由来します。- 天狗の鼻の連想:
テングタケ属のキノコは、柄からカサへ伸びる形が、伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テング」の名が付けられています。 - ツボの形状:
このキノコの根本にある袋状の大きなツボが、天狗の履く高下駄や、天狗の頭巾のような、特異な装飾品を連想させるため、天狗の名が冠せられたという説も有力です。 - 分類上の共通名:
このキノコはテングタケ属(_Amanita_属)に属するため、属の共通名として「テングタケ」という名が使われています。 - 「ウスイロ」は、カサの色が薄い色(淡黄色~淡褐色)であるという、視覚的な特徴をそのまま示しています。
- 天狗の鼻の連想:
カシワテングタケ(学名:Amanita castanopsidis)
- カシワテングタケの特徴
カシワテングタケ(Amanita castanopsidis)は、テングタケ科テングタケ属に属する毒キノコです。夏から秋にかけて、カシワやコナラなどのブナ科の林の地上に発生します。- カサ: 直径は5〜10cmほどで、色は黄褐色から栗褐色をしています。
- 毒性: 嘔吐や下痢などの消化器系の中毒症状を引き起こします。
- 標準和名に天狗がつく由来
カシワテングタケの和名に「天狗」がつく由来は、他のテングタケ属のキノコに共通する形態的特徴と日本の伝承に由来すると考えられます。- 天狗の鼻の連想:
テングタケ属のキノコの柄からカサへと伸びる形が、伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させるため、「テング」の名が付けられました。 - ツバやツボの形状:
柄に残るツバ(リング)や、根本のツボの破片が、天狗の顔の周りにある飾りや、その特異な装束を連想させるため、天狗の名が冠せられたという説も有力です。 - 分類上の共通名:
このキノコはテングタケ属(_Amanita_属)に属するため、属の共通名として「テングタケ」という名が使われています。 - 「カシワ」は、このキノコがカシワの木の下に発生するという、その生育環境の特徴を示しています。
- 天狗の鼻の連想:
カラステング(Amanita corvina または Amanita corvini)
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カラステング(Amanita corvina または Amanita corvini)は、テングタケ科テングタケ属に属する毒キノコです。夏から秋にかけて、広葉樹林や針葉樹林の地上に発生します。
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カサ: 直径は4〜10cmほどで、カサの色は名前の通り黒っぽい褐色や暗い灰色(カラスの羽のような色)をしています。
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ツバとツボ: 柄(軸)にはツバ(リング)があり、根元には袋状の大きなツボ(外被膜の残骸)が残ります。
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標準和名に天狗がつく由来:カラステングの和名に**「天狗」がつく由来は、他のテングタケ属のキノコに共通する形態的特徴と日本の伝承**にあります。
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天狗の装飾品の連想(最も有力な説):テングタケ属のキノコは、幼菌を包んでいた膜が破れて発生するため、根本に袋状の大きなツボや、カサの表面にイボ状の破片が残ります。これらの特異な形態が、日本の伝説上の存在である天狗の頭巾や装束の飾りを連想させるため、「テングタケ」の名が冠せられました。
天狗の鼻の連想:キノコの柄からカサへ伸びる全体的な形が、天狗の長い鼻を連想させるため、という説もあります。
「カラス」は、このキノコのカラス(烏)の羽のような暗いカサの色に由来しています。
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シロタマゴテングタケ(学名:Amanita virosa)
- シロタマゴテングタケの特徴:シロタマゴテングタケ(Amanita virosa)は、テングタケ科テングタケ属に属するキノコです。日本を含む北半球に広く分布し、夏から秋にかけて広葉樹林や針葉樹林に発生します。
- 体色: 全体が純白で、カサ、ヒダ、柄、ツバ、ツボのすべてが白いです。
- 毒性: 日本のキノコの中でも最も毒性が強く、猛毒として知られています。主な毒成分はアマトキシン類で、誤食すると腎臓や肝臓などの臓器が破壊され、高い致死率を持ちます。
- 形態: 卵型のツボ(幼菌を包む膜)が破れて発生するため、柄の根元に袋状の大きなツボが残ります。
- 標準和名に天狗がつく由来
シロタマゴテングタケの和名に「天狗」がつく由来は、テングタケ属のキノコに共通する形態的特徴と毒性にあります。- 天狗の装飾品の連想:
テングタケ属のキノコに共通して見られる、根本の袋状の大きなツボ(外被膜)や、カサに残るイボ状の破片が、日本の伝説上の存在である天狗の頭巾や装束の飾りを連想させるため、「テングタケ」の名が冠せられました。 - 毒性からの連想:
人を惑わしたり、不思議な力を持つとされる天狗のように、このキノコもまた猛烈な毒性を持つ危険な存在であることから、その力が結びつけて考えられたという説もあります。
- 天狗の装飾品の連想:
このキノコは、体が「シロ」いこと、そして幼菌が「タマゴ」のように見えることから、「シロタマゴテングタケ」という具体的な名前がつけられています。
テングタケ(学名:Amanita muscaria):
- テングタケ(Amanita muscaria)は、テングタケ科テングタケ属に属するキノコです。日本の広葉樹林や針葉樹林に夏から秋にかけて発生します。一般的に「ベニテングタケ」という名前で知られていますが、標準和名としては「テングタケ」が使われることもあります。
- カサ: 直径は5〜20cmほどで、色は鮮やかな赤色から橙色をしています。表面には、白いイボ状のツブツブ(ツボの破片)がついています。
- ヒダ: ヒダは白色で密に並んでおり、柄に対して離生しています。
- 柄: 柄は白色で、根本は膨らんでおり、つば(リング)とつぼ(破片)があります。
- 毒性: テングタケには、神経系の幻覚作用を持つ毒成分であるイボテン酸やムシモールが含まれています。
- 標準和名に天狗がつく由来:テングタケの和名に「天狗」がつく由来は、いくつかの説があります。
- 形態的特徴からの連想:
- カサの白いイボ: 鮮やかな赤いカサについた白いイボが、日本の伝説上の存在である天狗の顔の周りにある飾りや、頭巾を連想させることから名付けられたという説が有力です。
- 全体的な形: カサが柄の上にどっしりと乗る姿が、まるで天狗が座っている姿のように見えるという説もあります。
- 毒性や幻覚作用からの連想:
- このキノコには幻覚作用があり、食べると正気を失うような状態になります。天狗が人々を惑わしたり、不思議な力を持つ存在として古くから伝えられてきたように、このキノコもまた不思議な力を持つ危険な存在として、天狗の名がつけられたという説もあります。
- 形態的特徴からの連想:
- これらの説は明確なものではありませんが、いずれもキノコの特異な形態や毒性、そして日本の文化的な伝承と結びついた命名であることがうかがえます。
- テングタケ - Wikipedia
ナガヒロテングタケ(学名:Amanita muscaria var. muscaria):
- 赤色の傘に白斑。毒性あり。日本全域に分布。
ホソバテングタケ(学名:Amanita muscaria var. muscaria):
- 細長い傘に白斑。毒性あり。日本全域に分布。
ミドリテングタケ(学名:Amanita griseoturcosa):
- 灰緑色の傘に白粉。毒性あり。日本の山地に分布。
ムラサキテングタケ(学名:Amanita muscaria var. muscaria):
- 紫色の傘に白斑。毒性あり。日本全域に分布。
ベニテングタケ(学名:Amanita muscaria):
- 赤い傘に白斑。毒性あり。日本全域に分布。
- ベニテングタケ(Amanita muscaria)は、テングタケ科テングタケ属に属するキノコです。日本の広葉樹林や針葉樹林に夏から秋にかけて発生します。
- 特徴
- カサ: 直径は5〜20cmほどで、色は鮮やかな赤色から橙色をしています。表面には、白いイボ状のツブツブ(ツボの破片)がついていますが、雨で流れ落ちることがあります。
- ヒダ: ヒダは白色で密に並んでおり、柄に対して離生しています。
- 柄: 柄は白色で、根本は膨らんでおり、柄の上部にはつば(リング)が、根本にはつぼ(破片)があります。
- 毒性: 神経系の幻覚作用を持つ毒成分(イボテン酸やムシモール)を含んでおり、誤食すると中毒症状を引き起こします。
- 標準和名に天狗がつく由来
ベニテングタケの和名に「天狗」がつく由来は、いくつかの説があります。- 形態的特徴からの連想:
- カサの白いイボ: 鮮やかな赤いカサについた白いイボが、日本の伝説上の存在である天狗の顔の周りにある飾りや、頭巾を連想させるという説が有力です。
- 全体的な形: カサが柄の上にどっしりと乗る姿が、まるで天狗が座っている姿のように見えるという説もあります。
- 毒性や幻覚作用からの連想:
- このキノコには幻覚作用があり、食べると正気を失うような状態になります。天狗が人々を惑わしたり、不思議な力を持つ存在として伝えられてきたように、このキノコもまた不思議な力を持つ危険な存在として、天狗の名がつけられたという説もあります。
- 「ベニ」は「紅」を意味し、その鮮やかなカサの色に由来しています。
- 形態的特徴からの連想:
昆虫類
オオテングアツバ(学名:Pangrapta lunulata)
- オオテングアツバ(Pangrapta lunulata)の標準和名に「天狗」がつく由来は、その長く突き出た口の器官(口吻)の形状にあります。
- オオテングアツバは、チョウ目ヤガ科アツバ亜科に属するガの一種です。
- 口吻の形状: このガは、他のガに比べて口吻が非常に長く発達しており、これが顔の下方に垂れ下がって突き出ています。
- 天狗の鼻の連想: この長く突き出た口吻の形が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テングアツバ」という名がつけられました。
- 「オオ」は同じテングアツバの仲間の中で比較的大型であることに由来し、「アツバ」はヤガ科アツバ亜科に属するガの総称です。
キタテングアツバ(Acanthocinus aedilis):
- キタテングアツバ(Pangrapta obscurata)は、チョウ目ヤガ科アツバ亜科に属するガの一種です。
- 口吻(こうふん): このガの最大の特徴は、和名の由来にもなっている長く垂れ下がった口吻(口の器官)です。
- 姿: 全体的に褐色で、前翅には波状の模様が見られ、枯れ葉によく似ています。
- 標準和名に天狗がつく由来
キタテングアツバの和名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な口吻の形状にあります。- 長い鼻の連想:
下方に長く突き出た口吻が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テングアツバ」という名がつけられました。 - 「キタ」の由来:
同属のガ(オオテングアツバなど)と比べて、北日本に多く生息することから、「キタ(北)」が冠されています。
- 長い鼻の連想:
テングアツバ(学名:Pangrapta obscurata)
- テングアツバ(Pangrapta obscurata)の特徴
テングアツバは、チョウ目ヤガ科アツバ亜科に属するガの一種です。- 口吻(こうふん): このガの最大の特徴は、和名の由来にもなっている長く垂れ下がった口吻(口の器官)です。
- 姿: 全体的に灰褐色で、枯れ葉に似た保護色を持っています。ガとしては比較的小型です。
- 標準和名に天狗がつく由来
テングアツバの和名に「天狗」がつく由来は、その特徴的な口吻の形状にあります。- 長い鼻の連想:
下方に長く突き出た口吻が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を連想させることから、「テングアツバ」という名がつけられました。 - なお、「アツバ」は、ヤガ科アツバ亜科のガの総称です。
- 長い鼻の連想:
テングアブ (学名:Tabanus trigonus)
- テングアブ(Tabanus trigonus)は、ハエ目アブ科に属する昆虫です。日本各地に生息し、一般的に「ウシアブ」の仲間として知られています。
- 口器(口吻): アブのメスは吸血性ですが、その口吻はチョウやガのように細長くストロー状に伸びているわけではなく、皮膚を切り裂くための太く短い刀状の口器(口吻)を持っています。
- 頭部: 頭部が大きく、複眼が発達しています。
- 標準和名に天狗がつく由来
テングアブの和名に「天狗」がつく由来は、他の「テング」と名のつく生物とは少し異なり、口吻そのものが極端に長いわけではありません。- 頭部全体の特異な形状からの連想:
アブ科の口器(口吻)は、吸血のために鋭く太い器官として顔の正面から突き出ています。この独特で強い印象を与える顔つきや口器の突き出し方が、日本の伝説上の存在である天狗の特異な顔(長い鼻と厳めしい表情)を連想させたことから、「テングアブ」という名がつけられたと考えられます。 - つまり、「テング」という名が、顔(頭部)の特異な形状と威圧感に由来していると言えます。
- 頭部全体の特異な形状からの連想:
テングチョウ(学名:Libythea celtis)
- テングチョウの正しい学名は Libythea celtis です。
- 口吻(こうふん)と下唇鬚(かしんしゅ): 最大の特徴は、頭部の口の周りにある下唇鬚(かしんしゅ)という器官が、前方に細長く、角のように突き出ていることです。
- 羽: 羽の地色は黒褐色で、橙色や黄色の斑点模様があります。
- 標準和名に天狗がつく由来:テングチョウの和名に「天狗」がつく由来は、その極めて特徴的な下唇鬚(かしんしゅ)の形状にあります。
- 長い鼻の連想:
頭部から前方に細長く突き出た下唇鬚が、日本の伝説上の存在である天狗の長い鼻を強く連想させることから、「テングチョウ」という名がつけられました。 - この長く突き出た器官は、遠目から見ると本当に鼻のように見え、テングチョウは昆虫界の中でも、その和名が形態的特徴に最も忠実に由来している例の一つです。
- 長い鼻の連想:
植物
天狗打扇(テングノウチワ)
「天狗打扇(テングノウチワ)」は、特定の生物の標準和名ではなく、植物ヤツデ(八手)の別名(異名)として古くから使われてきた名前です。
ここでは、その別名を持つヤツデの特徴と、「天狗」がつく由来について解説します。
- ヤツデ(八手)の特徴:ヤツデ(Fatsia japonica)は、ウコギ科に属する常緑性の低木で、日本の林などに自生し、庭木としてもよく植えられています。
- 葉の形状: 最大の特徴は、その大きな葉です。手のひらのように深く裂けており、通常は7〜9枚の裂片に分かれます。
- 名前の由来: 和名の「八手(ヤツデ)」は、手のひら状に大きく広がる様子から、**「多数の」**という意味で「八」という言葉が使われています(実際に八つに分かれているわけではありません)。
- 和名に「天狗打扇(テングノウチワ)」がつく由来:ヤツデの葉に「天狗」がつく由来は、その葉の大きさと形状を、伝説上の存在である天狗が持つ道具に例えたことにあります。
- 天狗の団扇の連想:
ヤツデの葉は、非常に大きく、掌状に放射状に広がります。その堂々とした姿が、日本の伝説上の存在である**天狗が持っているとされる、大きな羽の団扇(打扇)**の形によく似ているため、「天狗打扇」という別名がつけられました。
- 天狗の団扇の連想:
この名前は、葉の持つ独特の力強さや大きさに対する、昔の日本人の感性が反映された命名と言えます。
まとめ
- これらの例からわかるように、生き物の和名に天狗が使われる場合、「鼻の形だけなく、角のような突起などの外見から天狗が連想される例」が多いです。
いわゆる「鼻」が目立たない魚類やキノコに天狗がつく事例が多いのも興味深いです。 - 中には諸説あるものもありますが、それぞれの名前に込められた意味を考えるのも興味深いですね。
- 興味深いですよ!「標準和名に天狗がつく生き物」。












