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「天井張り付き生物」を深掘りリサーチ!その原理の違いなどもまとめレポート

今回の「生き物にまつわる言葉を深掘り」のテーマは、「天井張り付き」です。

天井張り付きといっても、忍者やリボ払いのことではなく「天井に張り付くことができる生き物」について記載します。

「天井に張り付くことができる生き物」をその構造と原理ごとに分類し、それぞれの特徴について詳しく説明します。

 

天井張り付き生物

天井張り付き

ヤモリ、クモ、ハエ、アリなど、天井に張り付くことができる生き物は、それぞれ異なる構造と原理を利用しています。これらの生き物を、その構造と原理ごとに分類し、それぞれの特徴について詳しく説明します。

ヤモリ

天井に張り付くヤモリ

天井に張り付くことができる生き物で、最も大きいものは、一般的にヤモリであると考えられています。

その理由として、以下の点が挙げられます。

ヤモリの特殊な構造:

ヤモリの足の裏にある微細な毛状構造(剛毛)と、その先端のスパチュラ(ナノサイズのヘラ状の超微細毛)と呼ばれる構造が、ファンデルワールス力という分子間力を利用して、強力な接着力を生み出します。

この構造により、ヤモリは自身の体重を支え、垂直な壁や天井に張り付くことができます。

体のサイズと接着力の関係:

研究によると、動物の体のサイズが大きくなるにつれて、壁に張り付くために必要な接着力も増加します。

しかし、体の表面積には限界があるため、大きすぎる動物は十分な接着力を得ることが難しくなります。

そのため、ヤモリは壁を移動できる動物として、最大級のサイズであると考えられています。垂直な壁や天井だけでなく、ガラスやテフロンなどの滑らかな表面にも張り付くことができます。

ニホンヤモリ - Wikipedia

ニホンヤモリ(学名:Gekko japonicus)は、爬虫綱有鱗目ヤモリ科ヤモリ属に分類されるトカゲの一種。日本では単にヤモリと呼ばれることもある。

四肢には指ごとに1対の趾下薄板(しかはくばん)が発達し、ファンデルワールス力によって垂直なガラス面などにも張りついて活動できる。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/f8/Gekko_japonicus_back.JPG/1024px-Gekko_japonicus_back.JPG

趾下薄板でガラスの垂直面に張り付く、メスのニホンヤモリの裏面。腹部にふたつの卵が見える。

ファンデルワールス力 - Wikipedia

ファンデルワールス吸着

物体表面に分子が吸着する様式の一つとして物理吸着が存在するが、物理吸着は主としてファンデルワールス力で吸着しているのでファンデルワールス吸着(ファンデルワールスきゅうちゃく、van der Waals adsorption)とも呼ばれる。

それ故、物理吸着はファンデルワールス結合の1形式と見なすことができる。ファンデルワールス吸着は固体表面とのファンデルワールス力と吸着分子間のファンデルワールス力のバランスにより吸着挙動が多様に変化するが、分子の熱運動と同程度のエネルギーしか持たないため温度が高くなると吸着量が著しく減少する。

ヤモリが四肢で壁や天井を歩けるのは、その四肢にある独特の構造が物理吸着力(つまりこのファンデルワールス力)を強くしているのではないかという説が検討され、2000年にカリフォルニア大のFullらにより、それぞれの足の裏にある約50万本もの剛毛が壁面の分子との間にファンデルワールス力を発生させることで接着していることが証明された。

ファンデルワールス力の応用例

ファンデルワールス力は、分子間力の一種であり、様々な現象や技術に応用されています。主な応用例としては、以下のようなものが挙げられます。

1. 材料科学
  • 接着剤: ファンデルワールス力は、接着剤の粘着力の源となります。特に、表面積の大きな材料同士を接着する場合に、ファンデルワールス力が重要な役割を果たします。
  • 高分子材料: 高分子材料の強度や柔軟性は、分子間のファンデルワールス力によって制御されます。例えば、ポリエチレンのような高分子材料は、ファンデルワールス力によって鎖状の分子が引き寄せられ、結晶構造を形成することで強度が増します。
  • ナノテクノロジー: カーボンナノチューブやグラフェンのようなナノ材料は、ファンデルワールス力によって凝集する性質があります。この性質を利用して、ナノ材料の構造制御や機能性材料の開発が行われています。
  • 二次元材料の結合: ファンデルワールス力は、グラフェンなどの二次元材料を積層させる際に、異なる材料同士を結合させる力として利用されています。これにより、新しい機能性材料の開発が進められています。

 

2. 生物学
  • タンパク質の構造: タンパク質の立体構造は、ファンデルワールス力によって安定化されています。タンパク質内のアミノ酸残基間の相互作用において、ファンデルワールス力が重要な役割を果たします。
  • DNAの構造: DNAの二重らせん構造も、ファンデルワールス力によって安定化されています。DNAの塩基間の相互作用において、ファンデルワールス力が重要な役割を果たします。

生体分子の相互作用: 生体分子同士の相互作用、例えば酵素と基質の相互作用や、抗原と抗体の相互作用などにおいて、ファンデルワールス力が重要な役割を果たします。

3. その他
  • 気体の液化: ファンデルワールス力は、気体を液化する際に重要な役割を果たします。気体分子間のファンデルワールス力を高めることで、気体を液化することができます。
  • 表面科学: 表面における分子の吸着や凝集現象は、ファンデルワールス力によって説明されます。
  • 摩擦: 二つの物体の表面が接触しているとき、ファンデルワールス力は摩擦力の一因となります。

ファンデルワールス力は、弱い力ではありますが、分子間の相互作用において重要な役割を果たしており、様々な分野で応用されています。

 

クモ

構造・原理:

足の先端に、細かい毛が密集した「付節」と呼ばれる器官があります。

この毛の先端には、さらに細かい「」と「褥盤(じょくばん)」と呼ばれる構造があります。

爪は表面の凹凸に引っかかり、褥盤は液体を分泌することで表面に密着します。

特徴:

糸を使って天井からぶら下がることもできる。

獲物を捕らえるために、粘着性の糸を分泌する。

 

ハエ

構造・原理: 足の先端に、「褥盤(じょくばん)」と呼ばれる器官があります。

褥盤からは、油性の液体と水性の液体が分泌され、表面張力と毛細管現象によって天井に張り付くことができます。

特徴:

軽い体重と、比較的大きな褥盤を持つため、滑らかな表面にも張り付くことができる。
飛行能力が高く、天井に止まるだけでなく、飛びながら天井に張り付くこともできる。

 

 

アリ

構造・原理: 足の先端に、「」と「褥盤(じょくばん)」と呼ばれる器官があります。

爪は表面の凹凸に引っかかり、褥盤からは粘着性の液体が分泌され、天井に張り付くことができます。

特徴:

体重が軽いため、小さな褥盤でも十分な接着力を得ることができる。

集団で行動し、協力して大きな獲物を運ぶことができる。

 

その他

カタツムリ:

腹足と呼ばれる器官から粘液を分泌し、その粘液の表面張力によって天井に張り付くことができます。

コウモリ:

天井にぶら下がるために、鋭い爪を使います。

 

まとめ

これらの生き物は、それぞれ異なる方法で天井に張り付いています。これらの仕組みを研究することで、新しい接着技術やロボットの開発など、様々な分野への応用が期待されています。

興味深いですよ!「天井に張り付くことができる生き物」。